のべ放送時間は900時間超!アジアから世界へ発信
今週の「タイランドゴルフ選手権」が、日本国内のテレビでもご覧になれることはご存じだろうか?フジテレビのCS放送で木曜日から日曜日まで連日約5時間の生中継、さらにBS放送でも深夜に連日ハイライトを放送している。
ちなみに、フジテレビではアジアンツアーの最終戦「イスカンダル・ジョホールオープン」も中継するという熱の入れようだ。関係者によると、海外メジャーの国内放映権を持たないフジテレビとしては、発展著しいアジアンツアーへの進出を意図して準備を進めているのだという。
これは日本国内に限った話ではない。今週の「タイランドゴルフ選手権」は、スカイスポーツが英国で、ゴルフチャンネルが米国、カナダ、ラテンアメリカで。他にも、ヨーロッパ、オーストラリア、そしてもちろんアジア各国で放映される。その合計放映時間は900時間を超え、さらに今年からはフルフィールドのアジアンツアーとしては初めて、HDの高画質映像が提供されている。
アマタスプリングCCのエグゼクティブディレクターで、大会スポンサーのガルフ社の重役でもあるサラス・ラタナバディ氏は、今大会をアジアのメジャートーナメントにしたいと鼻息も荒い。「アジア選手と世界のトッププレーヤーが一緒にプレーできる大会にしたい。そうすることで、アジア選手の自信をつけて、ひいてはアジアゴルフ界を盛り上げたい」。
オープンしてまだ5年というアマタスプリングだが、コースはアジアンツアーのベストコースとしての呼び声も高い。有名な浮島グリーンは、水深14メートルほどの人造湖に完全に浮いており、6本の鎖によって固定されている。水位の上下による変化と、多少向きが変わることがあるというが、それでも距離にして1ヤード以内の違いだという。
整ったインフラと、世界を見据えた戦略。サラス氏は「この試合でプレーをして活躍すれば、例えば今週の小林(正則)のように、それは世界に向けて放送される。そうやって選手は自分の価値を高めてほしい。また、日本のスポンサーにとっても、世界に向けて露出できるチャンスなのだ」。来年以降、現在は5人というJGTOの出場枠も増やしていきたいという同氏。あとは、海外に目を向ける日本選手のさらなる登場を待つばかりだ。(タイ・チョンブリ/今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka