石川遼は課題のアイアンに手ごたえ 1Wでパー4をワンオンも
◇欧州&アジアン◇メイバンク選手権 初日(21日)◇サウジャナG&CC(マレーシア)◇7135yd(パー72)
2年連続の出場となる石川遼は午前8時20分に10番からスタートし、3バーディ、2ボギーの「71」、首位に6打差の1アンダー41位タイで初日を終えた。5位で終えた前年は初日2オーバーの出遅れから優勝争いに加わっただけに、週末に向けて期待も抱かせるポジションに踏みとどまった。
グリーン上では「見た目と曲がりが違って」ショートパットに苦しんだが、何よりも、課題とするアイアンの復調が気持ちを前に向かせる。「この2カ月は距離感が合わなかったけれど、そこは修正できていると感じられた」と、一定して最適なロフト角でヒットできていることを実感。「少しずつ基準を高めていきたい」と、次なるステップに進みつつある。
この日は1Wショットでも魅せた。2つ落として迎えた左ドッグレッグの前半17番では、1Wを強振して池越えの最短ルートを攻め、約300yd先のピン奥4mにワンオン成功。イーグルパットは惜しくも外したが、2パットで初のバーディを奪った。1オーバーで折り返した後半は2バーディ。流れを呼び込む上でも「自分としては大事なショットだった」と振り返り、「ああいうところで良いショットが打てると自信になる」と胸を張った。
今週は、4月から石川所属のマネジメント事務所に新卒で入社予定の22歳(男性)にキャディバッグを預けている。ゴルフの経験はほとんどないそうで、もちろんキャディも初体験という。距離の測定やライン読みなどはすべて石川がこなすことになるが、「最終的には選手の責任だし、本人のやる気をすごく感じたので」と、今週のキャディ採用が決定した。
「ただ、ほかの選手に迷惑をかけないように配慮はしながら。日本で歩測やバンカーの均し方を勉強してきたし、きょうは何の問題もなかったです」と、暑さもあってお疲れ気味の相棒を労った。(マレーシア・シャーアラム/塚田達也)