片岡大育は欧州シードを「狙いに行く」 今季は海外優先へ
◇欧州&アジアン◇メイバンク選手権 最終日(4日)◇サウジャナG&CC(マレーシア)◇7186yd(パー72)
直近2試合の日本ツアーで予選落ちを喫していた片岡大育は、最終日に「69」をマークして通算12アンダーの23位で終えた。週の初めに首痛を発症しながら4日間奮闘。試合を終えてすぐに、次戦の「ISPS HANDA ワールドスーパー6パース」に備え、谷原秀人、宮里優作と同様にオーストラリアへ向かった。
谷原と同組でプレーした前日3日目に「72」で後退した片岡は、最終日はインコースからのトップスタート。アンダーパーを記録しながら、「(前半)16番の3パットボギーで流れが止まった。その後もポンポンとバーディが来たけれど…。結構良い感じでスタートして伸ばせそうだったのに。きのうもショートパットを外してしまっていた」と、グリーン上でのプレーを反省する。優勝争いに加われない悔しさをかみしめたが、「でも良い手ごたえはあります。ショットも良い感じになってきたんで」と顔を上げた。
昨年、日本ツアーとアジアンツアーを兼ねた「ダイヤモンドカップ」優勝で得た両ツアーのシードを活用し、今年は「ヨーロッパのシードを狙いに行く」という。「だから、出られる試合は全部出る。日本ツアー(の出場)は数が限られる」。
海外で通用する飛距離を手に入れるべく、トレーニングやスイング構築に精を出し、今週は青山充コーチをキャディに据えて修正を施した。道具の面でも今年に入って複数のメーカーの1Wのテストを重ねており、ここまでは「今のところ一番数値が良い」というキャロウェイゴルフの「ローグ」シリーズを試合で握っている。
米ツアー「ソニーオープンinハワイ」で始まった年明けの連戦は、次週で5戦目。オーストラリアでひと区切りをつけて日本に一時帰国する予定だったが、この日のラウンド後、29歳のもとに新しい情報が届いた。欧州ツアーのスタッフによれば、翌週の「NBOオマーンゴルフクラシック」に出場できる可能性があるという。
ハワイ、シンガポール、ミャンマー、マレーシア、オーストラリア、そして中東へ? 疲労をためた体を引きずりながら、「帰れないねえ。うれしい悲鳴ですねえ」と満面の笑みでつぶやいた。(マレーシア・シャーアラム/桂川洋一)