夕闇の猛ダッシュから8バーディ 池田勇太が1打差猛追
◇欧州&アジアン◇メイバンク選手権 2日目(2日)◇サウジャナG&CC(マレーシア)◇7186yd(パー72)
欧州ツアーのリーダーボードの上部に池田勇太が名前を載せた。2アンダーの51位から8バーディ、ボギーなしの「64」で回り、通算10アンダー。元世界ランキング1位のリー・ウェストウッド(イングランド)らと並び、首位と1打差の3位タイで週末を迎える。
前日の第1ラウンド終盤に、池田はコースを猛ダッシュしていた。雷雲接近で1時間50分の中断を挟んだことで、ホールアウトは日没ギリギリ。17番でバーディを奪った後、大急ぎで最終18番(パー5)をプレーしている最中に順延のホーンを聞いたが、なんとか連続バーディでフィニッシュした。「終われたのは大きい。中途半端なところから再開させるよりは良いよね」と安堵し、その勢いを2日目も持続した。
前半11番でのバーディを手始めにイン、アウトでそれぞれ4バーディ。折り返しを挟む18番と1番のパー5はいずれもバンカーからの3打目をピンにからめて2連続とした。後半6番、7番(パー3)のバーディパットはいずれも1m以内。「ノーボギーは久しぶり。きょうはショットも良かった」。ピンチらしいピンチも、パーパットに2mを残した前半16番だけだったが、逆目のフックラインを読み切り、きっちりカップに流し込んだ。
「ゲームプランはすごくシンプルなんだ」。芝が生えそろっていない今大会のグリーン上では、ショートパットにも神経を使う。それゆえ「ティショットをフェアウェイにしっかり打って、グリーンに乗せて、チャンスであれば狙う。そうでなければ2パットで良いという考え」。この日も17番で1m強のバーディパットを外すシーンがあったが、「チャンスの距離でも難しいところは難しいから。外しても、それを仕方ないと思えるかどうか」と冷静に対処して次のホールに向かった。
3週前に近隣のグレンマリーG&CCで行われた「ユーラシアカップ」では、アジア選抜の一員として、欧州チームを相手に3戦全勝。マレーシアで好ラウンドが続き、「久しぶりにこういう位置でプレーできる。こういう機会を自分で作ることができた」と満足げ。賞金総額300万ドルのビッグトーナメントの決勝ラウンドに向け、「頑張る…」と意気込もうとして、やめた。「ゲームプランはきのう、きょうと同じ。そのままやっていく」。(マレーシア・シャーアラム/桂川洋一)