松山英樹がアイルランド上陸 予選同組はホストのマキロイと
◇欧州男子◇ドバイデューティーフリー アイルランドオープンbyロリーファウンデーション 事前情報(4日)◇ポートスチュワートGC(北アイルランド)◇7004yd(パー72)
松山英樹は6日(木)に北アイルランド北部で開催される欧州ツアーに出場する。メジャー自己最高の2位で終えた「全米オープン」、そして世界ランキングで日本勢最高位を更新する2位に浮上してから初めて迎える試合だ。
浴びせられる視線は日本でのものとも、米国でのものとも違う。4大メジャー、WGC(世界選手権)を除き、欧州ツアーの平場の大会に初参戦する松山は、多くの注目を集めて開幕前の練習を行っている。
4日(火)は午後からアウト9ホールを回った後、ドライビングレンジで調整。サインをねだるファンがいるのはもちろん、現地のゴルフ少年たちは途中から、ちょっぴりユルい警備の目をかいくぐって、ロープの中を一緒に歩いて堂々と観戦を始めた。普段欧州ツアーを主戦場とする選手、関係者は練習場で打ち込む松山の後ろで足を止め、スマートフォンでスイング動画を撮影するなど、興味は尽きない様子だった。
大会公式のパンフレットの紹介も独特なもの。昨年秋からの戦績のほか「トリビア」として、スイングがクローズアップされた。「松山のスイングは特徴的だ。バックスイング中、トップの位置で静止したようになる。これによって、テンポが安定し、バックスイングが速くなるのを防いでいる。このメソッドによる結果が素晴らしいのは明らかで、米ツアーでは70%以上のパーオン率を誇り、世界ランクでは2位になった」
松山は「全米オープン」後に日本に一時帰国してリフレッシュ。ただ、「練習をしようと思っていたんですけど、思ったよりガタが来ていた。USオープンの疲れが残っていて…。休んだら風邪もひいてしまった」という。「体の状態をカムバックしきれないまま来たので、大慌てですよ。今週、来週とトレーニングをして」。2週後のメジャー第3戦「全英オープン」を見据え、急ピッチでコンディションを上げたいところだ。
予選ラウンドは大会ホストを務めるロリー・マキロイ(北アイルランド)、ジョン・ラーム(スペイン)と同組でプレーすることが決まった。「ラームとは3試合連続です…。ロリーとは3月(WGCメキシコ選手権)以来、久々ですからね」。地元のスーパースターとの組み合わせは歓迎ムードともとれるが、出場選手のうち世界ランク上位3人のペアリングは、当然と言えば当然だ。
「上がったことはうれしかった」という世界ランクの上では、現在4位のマキロイをすでに超えた。「まあ、ロリーへの歓声がすごいでしょうけど、静かに、“しれっと”やりますよ」。そんな風に、やらせてもらえるわけがないでしょう。(北アイルランド・ロンドンデリー/桂川洋一)