2015年 ハッサンIIトロフィー

岩田寛がモロッコで欧州ツアー出場「今までで一番難しい」

2015/03/25 09:19
初ラウンドでショックを受けた?岩田寛は超悲観モード

「去年と同じコースですか?」「自分が今まで回った中で一番難しいコースですよ…」。欧州ツアー「ハッサンIIトロフィー」の開幕2日前、会場となるゴルフ・ドゥ・パレロイヤルを初めてラウンドした岩田寛は、半ばあきれたような顔でそうこぼした。

モロッコ王宮内にあるロバート・トレント・ジョーンズ・シニア設計のコースは、一般ゴルファーが日常的にプレーするコースではない。こうしたプロの大会やチャリティイベントのほかは、王族やその関係者がひっそりとプレーするだけだ。

フェアウェイは起伏に富み、グリーンも同様。砲台状のグリーン回りには池やバンカーが、距離のジャッジを少しでもミスした球を飲み込むように配置されている。刺激を求める高貴な方々にピッタリの、まさにサディスティックなコースに見える。

「世界ランキング100位以内」の資格で出場する岩田にとって初ラウンドとなった24日(火)は、強い風がコースを吹き抜け、昨年の優勝スコア、通算19アンダーは“なにかの間違い”と思わずにはいられないほど。「グリーンが小さいし、傾斜が強い。寄せやすいところがなくて、どこに外しても難しい。フェアウェイにおいても難しい」。1Wからパターまで、少しも悩みから抜け出せないという調子の岩田にとっては、取り付く島もないといった雰囲気だ。

2週間前、日本勢最上位となる12位タイに入ったオーストラレイジアツアーの「BMWニュージーランドオープン」ですら、「全然調子は良くなかった。後半、たまたまチャンスをものにできただけ」と悲観する。「あげくに今週はこんなに難しいから…」。普段から決して大きいとはいえない受け答えの声も、徐々にしぼんでいくばかりだった。

「遠い」と渋っていたモロッコ参戦を決断したからには、もちろん上位で活躍したいのが本心だ。「でも、気持ちはあるけど全然…。拳銃持っている人もいるし、怖いです…」。これも岩田流の試合への入り方か。今はそっとしておくのが賢明だろう。(モロッコ・アガディール/今岡涼太)

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