2012年 ハッサンII ゴルフトロフィー

モロッコのトイレが凄い!/GDO編集部員のツアー裏レポート

2012/03/23 12:56

ゴルフ・ドゥ・パレロワイヤル」のロイヤルトイレの外観。美しいお花畑の中に建つ

欧州男子ツアー第11戦「ハッサンIIゴルフトロフィー」が、開催されているモロッコの「ゴルフ・ドゥ・パレロワイヤル」の“トイレ”がすごいことになっている。通常トーナメントのトイレというは、プラスチック製の箱型トイレ、いわゆる簡易トイレだが、このコースのトイレは、カフェのようなオシャレトイレなのだ。

そもそもこの「ゴルフ・ドゥ・パレロワイヤル」というコースは、モロッコ王宮の持ち物で、王宮家族のみが使用できるコースだ。王宮の邸宅内の巨大な敷地の中にあり、日本で例えるならば、“那須の御用邸内にあるコース”のようなもの。一般ゲストが来ないのでクラブハウスもない。ゲートをくぐるとそこには広大なコースが広がっている。「ハッサンII ゴルフトロフィー」は欧州公式ツアーになり今年で3年目。昨年からこの「ゴルフ・ドゥ・パレロワイヤル」に会場を移した理由は、「王宮関係者が使ってないから是非トーナメント会場として利用してほしい」というものだった。

クラブハウスがないので、ロッカールーム、レストラン、プレスルームもすべてトーナメント期間中だけ使用できる簡易建物。だが、唯一トイレだけは、しっかりとした建築物なのだ。昨年よりトーナメントコースとなり、今後もトーナメントを続けたいと積極的なモロッコ王宮。そのためには、きちんとしたトイレが必要だ! ということで、各ホールに豪華トイレを建設したのだという。

モロッコの伝統工芸、モザイクタイルで覆われた内観。エキゾチックな空間は、オシャレカフェを彷彿とさせる

美しい草花に周囲を覆われ、ひっそりとたたずむかわいらしい建物。入り口まで細いエントランスロードが施されており、モロッコの伝統的なモザイクタイルが華やかさを演出している。トイレの中は、このモザイクスタイルで埋めつくされており、落ち着いた空間はまさにオシャレカフェのようだ。

ということで、筆者も失礼してこの“ロイヤルトイレ”を利用してみるとしよう。男女共同の個室内は木窓から美しい木漏れ日が注ぎ、白い陶器が煌々としている。腰(尻・・・・)を下ろしてみると、なんと木窓からドライバーショットしているプロたちが見えるのだ! メジャー優勝者をまさかトイレから眺めることができるなんて! 広すぎず、狭すぎず、絶妙な空間。解放的ではあるが、それでいて心地よい閉塞感もあり、ここで読書するのも悪くない。いや仕事もはかどるかもしれない。いやいや、ここはトイレ。早く用を足し、仕事に戻らないと!

しかし……あら、鍵が開かない。いくらひねっても鍵が開いてくれない。一瞬にして焦りだす。ここはモロッコ、フランス語圏。「ボンジュ~ル、トイレシルブプレ」まったくおかしなことを言っているのは自分でもわかっている。だが、この危機を脱しないと! ここから出ないと日本に帰れない! と一人大騒ぎをしていると、民族衣装を纏った現地スタッフが、なにやらカチャカチャしてくれて無事に奪還。これだけ長居したにも関わらず、トイレには行列もできていない。日本だったら、間違いなく長蛇の列になるはずだ。モロッコののんびりとした空気、まさにロイヤルの余裕を会場のトイレで感じてしまったのだった。

2012年 ハッサンII ゴルフトロフィー