2010年 バークレイズ スコットランドオープン

【GDO EYE】欧州ツアー、日本メディアの歓迎ぶりと警戒感

2010/07/08 15:48
欧州ツアー単独開催の試合へは初参戦となる石川遼。どんなインパクトを残すのか

今年の「バークレイズ・スコットランドオープン」は、石川遼の出場で状況が大きく変わった。多くの日本からの取材申請を捌く為にプレスルームが拡充され、通常の欧州ツアーのスケジュール中でもビッグイベントにあたる大会は、さらなる盛り上がりを見せている。

やはり大会の注目は石川だ。公式会見が火曜日に行われ、その模様は(日本語のまま)欧州ツアーの公式サイトにアップされた。予選2日間のペアリングは、フィールド1のランキングを誇るフィル・ミケルソンカミロ・ビジェガスというメイン組。期待の高さが窺える。

欧州ツアーは日本メディアに対しても、格別の扱いを見せている。大会前日の水曜日には同ツアーのジョージ・オグレイディCEOと、ライダーカップ部長のリチャード・ヒューズ氏、グループマーケティング部長のスコット・ケリー氏ら幹部が、日本人記者を集めて直々に歓迎の意を表し、さらに初日終了後には親睦夕食会が設定される気の遣いようだ。

ここ数年、JGTOとの接近、そして共催試合の開催に尽力する欧州ツアーにとっては、同ツアーをアピールする千載一遇のチャンス。今年は欧州出身選手の世界での活躍が顕著だが、ツアーもその流れに乗りたいところだろう。

一方で、我々取材陣に対して釘を刺すことも忘れなかった。同じく大会前日の水曜日、日本人記者団を集めてのメディア説明会では、改めて取材方法に対する注意が与えられた。これは、PGAツアーなどでも時折行われることだが、我々が石川取材に集中する余りに他の選手への配慮を欠き、結果選手へ悪影響を与えてしまうことを防ぐ為の注意の喚起。当然の事が多いのだが、“選手がバッグからクラブを抜いたらシャッターは押さない方が良い”、“グリーン上では選手がラインを決めたら動くな”等、日本より若干シビアな配慮が求められた。

こういうことを言われ続けるのも悲しい。我々日本人も、世界を舞台に活躍する石川選手のように、世界で認められるメディア人へとなっていきたいものだ。(編集部:今岡涼太)

2010年 バークレイズ スコットランドオープン