欧州男子ツアー

欧州ツアーがLIV移籍選手に“逆転勝訴” 1600万円超の罰金

2023/04/07 15:00
「LIVゴルフ」に移籍した(左から)マルティン・カイマー、リー・ウェストウッド、セルヒオ・ガルシア ※撮影は2022年「ポートランド」

欧州男子ツアー(DPワールドツアー)は6日、昨年ツアーの許可を得ずに新リーグ「LIVゴルフ」に出場した所属選手に対し10万ポンド(約1637万円)の罰金を科した制裁を、英国のスポーツ仲裁機関が支持したと発表した。

サウジアラビア政府系資金を背景にしたLIVゴルフには、欧州ツアーメンバーのリー・ウェストウッドイアン・ポールター(ともにイングランド)、セルヒオ・ガルシア(スペイン)らが参戦。ツアーは昨年6月、無許可で出場した選手に罰金および出場停止を言い渡したが、移籍組の訴えから、英国拠点の裁判官による審問を経て処分を撤回していた。

ツアーは法廷闘争を継続し、2月に仲裁機関が審理を開始。選手側は個人事業主であるプロゴルファーの職場選択の自由を主張し、ツアーによる拘束は不当としていたが、機関は「プロゴルフツアーとしての運営を継続する上で、必要かつ適正な範囲を超えているとは言えない」として訴えを棄却。ツアーがメンバーの権利を制限することへの正当性を認めた。

機関は移籍選手に対して30日以内の罰金の支払いを命じた。

ツアーの最高責任者であるキース・ペリー・チーフエグゼクティブは「私たちは期間がメンバーに対して持つ責任を認め、私たちの決定がフェアであり相応のものであると判断したことを喜ばしく思います」と声明を通じてコメント。「本日の決定の詳細について慎重に理事会、大会委員会や法律顧問と相談し、適切な措置を講じます」と続けた。

訴えをすでに取り下げているというガルシアはこの日、マスターズの第1ラウンドの後に「知らないことは話しようがないよね。ニュースを見ていないし、何が起こったのかもわからないんだ」と取材に答えた。