「WGCブリヂストン招待」で注目の3人
今季3戦目の世界ゴルフ選手権には世界のトップ50から49人の選手が出場する。その中で、一体誰に注目すべきであろうか。
今週、ファイヤーストーンCCのサウスコースは、選手たちに明確な試練を与える。パー70で7,400ヤードと、ツアー屈指の長さを誇る同コースは、木々に囲まれたフェアウェイはタイトで、グリーンは小さく複雑だ。ここ5年間のフィールド全体のフェアウェイキープ率の平均はわずか49%に留まっている。ここでの勝者は飛距離を出しつつ、フェアウェイやグリーンを多く捕らえる傾向にある。
本命:ロリー・マキロイ
今週は新しいキャディがバッグを担ぐにもかかわらず、ロリー・マキロイは再びファイヤーストーンCCでの勝利を胸に、大会へ臨むことになる。優勝した2014年以来の大会出場となる世界4位のマキロイは、これまでこの大会に6回出場し、トップ10入りを4回果たしている。彼のファイヤーストーンでの平均スコアは「68.92」と、今週のフィールドのなかで最も低く、直近の20ラウンドでは、16ラウンドで「70」を切っている。今週のコースは飛距離が大いに物を言うわけだが、マキロイはバッバ・ワトソンとともに、「WGCブリヂストンインビテーショナル」の歴史において、ティショットの貢献度が上回った選手の1人である。直近の「全英オープン」ではトップ5入りしてその大いなる才能の片鱗を見せているだけに、今週、マキロイが復活勝利を遂げることは十分に考えられる。
対抗:ラファ・カブレラベロー
ラファ・カブレラベローは目下、最も好調な選手の一人として今週の大会を迎える。キャリア最高となる世界16位にランキングされたスペインのカブレラベローは、「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」で5年ぶりの勝利を飾ると、翌週のバークデールではトップ5入りを果たした。ラファの強みはそのボールストライキングにあるため、ファイヤーストーンのサウスコースには打って付けだが、今年、彼が世界ランキングを押し上げる原動力となったのはパッティングの向上である。彼は今季PGAツアーのパッティングの貢献度で首位に立っている。彼は、この大会では過去1回の出場で成績はトップ30に留まってはいるが、初めの2日間で「66」と「65」をマークしたことで、このトリッキーなコースにも対応できることを証明した。33歳のカブレラベローは、米国での直近の4戦中2度トップ5入りを果たしているだけに、この週末に優勝争いに絡んだとしても驚きではない。
穴:パトリック・リード
2017年シーズンは、これまでのところパトリック・リードの思い通りに行っていないかもしれないが、この米国人選手は再び高い位置で競い合える兆候を見せている。直近の7試合では、「全米オープン」での力強いパフォーマンスを含むトップ20入り5回と、リードは多くの人間が彼によるプロ通算6勝目も間近であると確信するだけの復調を遂げている。ファイヤーストーンはリードのゴルフとの相性も良い。飛距離の出る彼は、ドローボールを操り、パターが決まり始めると、ここでは好スコアを出してきた。大会デビューを飾った2014年の最終日に「65」をたたき出したリードは、いきなりトップ5に入り、2度目の出場を果たしたその翌年にはトップ15入りを果たした。先週の「ポルシェヨーロピアンオープン」でアルバトロスを決めたリードは、今週のファイヤーストーンでもオンファイヤーとなるだろう。