2015年 全米オープン

チェンバーズベイで鍵となるホール

2015/06/18 10:10
最終ホールはパー5、パー4どちらの設定にもなる

第115回「全米オープン」はこれまでの114回と趣を異にしている。その理由は、今大会の開催コースがチェンバーズベイGCであることに他ならない。

太平洋岸北西部に位置する全長7826ydのコースは、どちらかというと「全米オープン」コースというよりはスコットランドのリンクスのようである。1992年に買い上げられた250エーカーの土地は、ロバート・トレント・ジョーンズ・ジュニア設計のコースとして2007年にオープンした。

そして2015年となった今、コースは世界最高峰の選手たちに試練を与える準備が整っている。

ジョーンズ自身、このコースを「強化された本物のリンクス」と表現している。事と次第によっては495ydを越えるパー4が8ホールあり、フェスキュー芝のラフ、同じくフェスキュー芝の大きくうねったグリーンと硬くて速いフェアウェイが特徴のチェンバーズベイは、木曜にティアップする156人の選手たちに比類ない挑戦状を差し出すことになる。

ここに今週の鍵となるホールと注目すべきショットの分析を紹介しよう。

■ 1番と18番ホール

オープニングホールと最終ホールは、両方ともパー4としてもパー5としてもプレーできる機能が備わっている。1番ホールは598ydのパー5、または496ydのパー4としてプレーすることが可能である。同じように、最終ホールは604ydのパー5としても、525ydのパー4としてもプレーすることができる。全米ゴルフ協会(USGA)はどちらかがパー4の場合、もう片方はパー5となり、コース全体のパーは大会を通してパー70を維持することになるとしている。

■ 9番ホール

このコースでふたつの顔を持っているのは1番と18番ホールだけではない。理論上、9番ホールは217ydとしても224ydとしてもプレーすることが可能だが、数字だけでは大きな差があるようには見えない。しかし、実際はここに大きな違いがあるのである。224ydのティはグリーンに向けて壮観な30mの打ち下ろしとなり、グリーンは右側のガードバンカーで守られることになる。一方、217ydのティはグリーンへ向けて18mの打ち上げとなり、半ばブラインド状態のタフなティショットが要求される。

■ 14番ホール

このホールが「恐怖の岬」と異名を取るにはそれなりの意味がある。521から546ydでプレーされるこのホールは、今週、コース上で最も長いパー4となる。劇的な打ち下しとなるティショットでは、左側に広がる巨大なウェイストバンカーとフェアウェイ中央にある小さなフェアウェイバンカーを避けなければならない。2打目は奥から手前に傾斜し、右側にボールの集まりやすいコレクションエリアのあるグリーンへ向けて、ナイスオンを期待しながら打つことになる。

■ 16番ホール

チェンバーズベイには状況次第で495ydを越えるパー4が8ホールあるわけだが、16番はそのうちの一つではない。このホールは423yd、または323ydでのプレーとなる。前方のティが使用される場合、フィールドの大多数の選手はワンオンを狙える。しかしながら、グリーン後方は幅9ydと狭くなっており、この場所にピンが切られていると、1打目でフェアウェイを捉え損なった場合、あるいはワンオン狙いのティショットにミスがあった場合、グリーンを捉えるのは難しくなる。

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