ラームが明かすコンパクトなスイングの「先天的」理由
「全米オープン」王者のジョン・ラームが、ロイヤルセントジョージズで開催される第149回「全英オープン」を前に、身体的な制限により今のスイングに至った経緯を明かした。
パワーと短いバックスイングで知られる世界ナンバー2は、初出場となった前週の「スコットランドオープン」で見事トップ10入りを果たしており、今大会前の記者会見で初めて生まれたときに負った身体的な障害について語った。
「僕は生まれたとき、右足が先天性内反足で、足首は真っ直ぐだったけれど、脚は90度内側を向いていたんだ」とラームは説明した。
これにより、医師たちは彼の骨の位置を再調整するため、生後20分足らずで彼の足首を正しい方向へ曲げてギプスで固定しなければならなかった。
「確か、僕はギプスをつけ直すため毎週病院へ行かなければならなかったのだけど、このため、膝下は同じ速度で成長しなかったんだ。だから、僕の右足首の可動域はとても制限されているんだ。それに1.5センチ短いんだ」
また、右足の可動域の不足は、トップ・オブ・スイングで屈曲した彼の手首に見ることができ、これは彼のスイングに大きな効率性をもたらしている。
「自分がどうスイングできるかは、身体に決めさせているんだ」とラーム。「僕がフルスイングをしないのは、右足首がそれに必要な可動性や安定性を持ち合わしていないからなんだ。かなり幼い頃から、僕は短いスイングの方が効率的にパワーと一貫性を生み出せることが分かっていたんだ」。
「もし、自分が(シャフトが地面と)水平になるまでフルスイングをしたら、確かに速度は上がるかもしれないけれど、安定性はなくなってしまうんだ。僕の足首は耐えられないんだ。どうスイングするかは、身体にゆだねているんだよ」。
ラームはこれまでリンクスのコースで成功を謳歌しており、2017年と2019年には「ドバイデューティーフリー アイルランドオープン」を制覇している。そして、多種多様なショットが必要とされる今週のロイヤルセントジョージズでのプレーに心を躍らせている。
「毎回、リンクスは楽しんでいるんだ。しっかり自分自身のゴルフをしなければならず、ゴルフコースから学ぶことができるというのが主な理由だね。ゴルフのバラエティに富んでいるんだ。これはリンクス固有のものだね」
「常に変化しているんだ。例えば風や天候のコンディションがそうだけど、ゴルフコースの状態が絶え間なく変わっているんだ。これがこの週を素晴らしいものにしている。英国へ来るときは毎回そうだね。僕はこれまで、常にそれを楽しんできたんだ。自分にどういう天候が当たるかはスタート時間次第でもあるので、いつだって少しは運にも左右されるけれど、それもゴルフの一部だから」