2021年 WGCデルマッチプレー

注目の対戦カードは?/WGCデルテクノロジーズマッチプレー

2021/03/24 14:31
トップ選手らによるマッチ戦がいよいよ開幕する(左:Christian Petersen、右:Sam-Greenwood/Getty-Images)

「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」の最初の3日間で行われるグループステージの組み合わせ抽選は、いくつかの興味をそそるバトルが実現する結果となった。

大会初日の対戦カードでは、ともにこの大会を制覇した経験を持っており、「ライダーカップ」ではチームメートであるロリー・マキロイ(北アイルランド)とイアン・ポールター(イングランド)のバトルほど興味を引かれる組み合わせはない。

マキロイvs.ポールター

水曜の午前7時45分(日本時間午後9時45分)にティオフするマキロイとポールターの一戦は、2021年「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」で行われる最初の戦い。「ライダーカップ」のチームメイト同士による勝負は、面白さが約束されている。彼らは「ライダーカップ」でペアを組んで成功を収めているが、ポールターが2010年に、そしてマキロイが2015年に制覇しているこの大会では、これまで一度も対戦したことがない。

両者のうち好調なのは、トップシードでグループステージを迎えるマキロイの方だが、2戦連続での予選落ちを経てオースティンへ向かう。「ライダーカップ」シングルスでの対戦成績を5勝無敗0引き分けとしているポールターの実績は無視できない。

実際にポールターは、2019年大会を制覇したケビン・キズナーをグループステージで撃破していたが、グループステージを同ポイントで終えたことでサドンデスのプレーオフで敗れた。一方で、マキロイは3戦全勝でグループステージを勝ち抜けるも、タイガー・ウッズに敗れてベスト16。過去にこの2人は、「WGCマッチプレー」でベスト4に計4度勝ち上がっている。

フィッツパトリックvs.スピース

2021年に入って3度のトップ5入りしたジョーダン・スピース(Steph Chambers/Getty Images)

ともに好調のままこの大会を迎えるこの2人の対戦は、オープニングラウンドで最も興味をそそるマッチアップの一つである。

興味深いことに、トップシードとしてグループステージを迎えるマシュー・フィッツパトリック(イングランド)は、直近4大会でトップ10入り3度と11位タイという成績を残しているにもかかわらず、3度のメジャー王者との対戦で「恐らく、僕の方が高いシードなのだろうけれど、この一戦は自分の方がアンダードッグだと感じている」とした。この大会では過去4度の出場で一度もグループステージ突破を果たしていない。

2021年に入って直近5大会で3度のトップ5入り、と復調の兆しを見せているテキサス出身のジョーダン・スピースは、2013年にこの大会で準決勝に進出している。そのほか5度の挑戦で1度グループステージ突破を果たしている。

ハットンvs.ウォレス

初日の午後のマッチアップは火花散らす熱戦が約束されたバトルとなりそうだ。統計的にはティレル・ハットン(イングランド)が有利となっている。グループのトップシードのハットンは2018年、19年と2年連続でグループステージを突破したほか、今季はアブダビで優勝し、「サウジインターナショナル」で6位タイ、ほかに6大会で3度のトップ25入りと好調の波に乗っている。

それに対して、マット・ウォレス(イングランド)はアブダビでトップ10とシーズン序盤で良いスタートを切ったもののその後の3大会では苦しみ、「アーノルド・パーマー招待」では18位タイに入った。今大会で2度目の出場。2019年は3戦全敗としたが、マッチプレーのような形式となると、ウォレスのような選手を無視するわけにはいかない。

ウェストウッドvs.ガルシア

こちらも「ライダーカップ」のパートナー同士の一戦であり、好調を維持している選手同士のぶつかり合い。興味深いバトルが約束されている。

2020年「レース・トゥ・ドバイ」王者のリー・ウェストウッド(イングランド)は前週大会こそ予選落ちを喫したが、その前の2試合ではブライソン・デシャンボージャスティン・トーマスと激闘を繰り広げるなど2週連続2位に入った。

今大会におけるキャリア通算マッチ数でウッズの記録を更新するセルヒオ・ガルシア(スペイン)はヨーロピアンツアーのデザートスイングで手応えをつかんでおり、前週大会では9位タイに入っている。彼もまた、年間の一時期をオースティンで暮らす選手であり、この大会は彼にとってホームゲームであるとも言える。

この2人を比較すると、データ上ではガルシアがアドバンテージを握っている。両者は2016年大会のグループステージで対戦しており、このときはガルシアがウェストウッドを1アップで退けて勝者となった。ウェストウッドのこの大会における最高成績は2015年の4位。ガルシアは2019年の準々決勝進出を含め、これまでベスト16に7回進出した。

2021年 WGCデルマッチプレー