輝きを放ったA.ビョークが北京で初優勝
「ボルボ中国オープン」は最終日の紆余曲折を経て、この日「65」をマークしたアレクサンダー・ビョークが欧州ツアー初優勝を果たして幕を閉じた。
首位と1打差で最終日を出たスウェーデンのビョークは、フロントナインで一時は6人で形成された首位グループに加わった。その後はトップウィンG&CCを舞台にドラマチックなラウンドが展開した。
まず、この日「64」をマークしたジョーダン・スミスが通算16アンダーでクラブハウスターゲットを定めると、12番でバーディを奪ったビョークがこれに追いつき、さらに15番でもバーディを奪って単独首位へ抜け出した。
その後、ホルヘ・カンピージョとアドリアン・オタエギのスペイン勢も首位タイに並ぶも、ビョークは17番で再びバーディを奪って抜け出し、通算18アンダーで後続を待つこととなった。
17番で3パットのボギーを喫したオタエギは、同組のマット・ウォレスとともに、プレーオフへ18番でのイーグルが必要な状況となり、結局オタエギは最終ホールをバーディとして2位でフィニッシュした。
通算16アンダーの3位タイにはカンピージョ、そしてスミスとウォレスのイングランド人コンビが入った。
スミスと並ぶ今週の最少スコアとなる「64」をマークしたデンマークのルーカス・ビェルレガードが通算15アンダーの6位に入り、1打差で地元中国の呉阿順、韓国のチェ・ジンホとワン・ジョンフン、そしてアイルランドのポール・ダンが続いた。
「UBS香港オープン」で2位、そして先週の「ハッサンIIトロフィー」で3位に入っていたビョークは、欧州ツアー出場44戦目で初優勝を遂げた。
スウェーデン人選手による「ボルボ中国オープン」制覇は今回が初めてであり、このビョークの勝利により、スウェーデン人選手による欧州ツアーでの連続勝利は30シーズンに伸びた。
「この感情を言い表すのは難しい」とビョーク。「とても満足しているし、今日の自分のプレーをとても誇りに思っている。恐らくこれまでで最高のラウンドの一つだったと思う。この状況での最高のラウンドだったね」。
「今日はミスがほとんどなかったので、ものすごく嬉しい。今週はずっと、ティショットもグリーンを捉えるショットも良く打てていた。とてもソリッドだったし、スイングがしっかりしていると、ラウンドをプレーするのがとても簡単になるんだ」。
「最終日でプレッシャーはかかったけれど、それでも終盤へ向け良いショットを打つことができた」。
「今朝はとても良い心持ちがしたんだ。大きな最終ラウンドへ向け、いつもよりナーバスになっていなかったし、ほとんど最後まで自信を感じていた。今日は勝つべくして勝ったのだと思う」。
27歳のビョークは1番で見事なショットからバーディを奪って首位に並ぶと、パー5の4番と8番、さらに11番でもバーディを奪い、1番、2番、7番、8番、11番、12番、15番、そして18番でバーディを奪う猛チャージを見せたスミスの1打後方につけた。
オタエギは2番で7.5メートルのスライスラインを読み切ると、8番と9番でもバーディを奪い、こちらも首位と1打差でハーフターンした。
ビョークは12番でバーディを奪って首位に並ぶと、オタエギも13番で7.5メートルのバーディパットを決めて首位に並び、その後はカンピージョが動きを見せた。
イーブンパーでハーフターンしたカンピージョだったが、10番から3連続バーディを奪うと、ワンオン可能な短いパー4の15番では長いチップショットを決めてイーグルを奪って通算16アンダーとした。
その15番ではビョークがバンカーからの寄せワンでバーディを奪って一歩抜け出すと、オタエギもグリーン後方からの寄せワンでバーディを奪って応戦。その後、ビョークは17番でスライスラインをねじ込んで再び単独首位へ抜け出した。
オタエギは17番でボギーを叩いたことでビョークに余裕を与えるも、「サルタイアエナジー ポール・ローリーマッチプレー」王者の彼は最終ホールをバーディで締め括った。
4番でダブルボギーを叩いたウォレスは、10番までをイーブンパーでラウンドするも、11番、12番、15番、そして17番と後半にバーディを固め取りして最終ホールまで優勝の望みをつないだ。
1番でバーディを奪いながら4番でボギーを叩いたビェルレガードは、6番から3連続バーディを奪うと、11番、12番、15番、17番、そして18番でもバーディを奪った。
2015年の大会王者である呉は13番で今季ツアー14回目、そして今週3回目のエースを達成して「67」をマーク。チェ、ダン、そしてワンの3人はいずれもこの日のスコアを「68」とした。