2018年 BMW SAオープン

31歳ペイズリー 初キャディの夫人とつかんだ初優勝

2018/01/15 18:20
キャディを務めたケリ夫人とカップ写真に納まったC.ペイズリー(Warren Little/Getty Images)

3打差で「BMW SAオープン」を優勝したクリス・ペイズリーが欧州ツアー初制覇を遂げた。1打差の首位で最終日を出たペイズリーは、スタートダッシュを決めた同組のブランデン・グレースに一時は首位の座を奪われるなど、プレッシャーにさらされるも、グレンダワーGCでノーボギーの6アンダー「66」をマークし、通算21アンダーまでスコアを伸ばして戴冠した。

この大会は2015年にアンディ・サリバン、そして昨年はグレーム・ストームが優勝。今回初めて妻のケリさんにキャディを任せた31歳のペイズリーは、ここ4年間でこの大会を制した3人目のイングランド人選手となった。

「この1週間の成り行きと、勝てたことがとにかく嬉しい。僕自身のためだけではなく、カリや僕のことを支えてくれた全ての人のためにもね。信じられないよ」とペイズリー。

「いまだに信じられないんだ。ブランデンの母国で、ギャラリーのほとんど全員が彼の応援をするなかでのプレーはタフだったけれど、とにかく素晴らしいプレーができた。自分でもびっくりするようなプレーだった。正直、あんなに良いプレーができるとは思っていなかったし、こんな素晴らしい場所で優勝できたのは驚くべきことだね」。

世界ランキング30位のグレースは、出だし2ホールをバーディ、イーグルとしてペイズリーに1打差の首位に躍り出た。一方、ペイズリーは1番で見事なパーセーブを見せると、パー5の2番ではバーディを奪って応戦した。

グレースのスタートダッシュにも動揺を見せないペイズリーは、4番で9mのパットをねじ込み、この日2つ目のバーディを奪って首位に並んだ。

パー3の6番では、欧州ツアー8勝のグレースがラフとバンカーに捕まり、2パットのダブルボギーを叩いたのに対し、ペイズリーはパーとして2打差の首位に抜け出した。

ペイズリーはその後、7番と10番でバーディを奪い、通算19アンダーとしてリードを4打差に広げると、13番ホールで今大会23個目のバーディを奪い、通算20アンダーとした。

大会ホストのアーニー・エルスに続く2人目の南アフリカ3大タイトル制覇を目指すグレースは、12番からの3ホールをボギー、イーグル、パーとして通算17アンダーまで伸ばして優勝争いに踏み止まると、15番でもバーディを奪ってスコアを伸ばした。

パー5の15番ではバンカーから見事な脱出を見せたペイズリーがこの日6個目のバーディを奪ってリードを4打差に戻すと、16番ではグレースが2打目をOKにつけてバーディを奪い、通算18アンダーとして再び3打差に縮めた。

しかしその後は、ペイズリーが2連続パーでホールアウトして欧州ツアー初優勝を決め、2012年7月に開催されたチャレンジツアーの「イングリッシュチャレンジ」以来の大会制覇を果たした。

臨時の代役キャディに敬意を表したペイズリーは、「僕のいつものキャディは損な役回りになったけれど、今週もそうだし、普段の生活でも彼女がしてくれている素晴らしい働きに対しては、十分な言葉が見つからないね」と述べた。

「彼女はゴルフについてはよく知らないけれど、僕のことはよく知っているので、僕がいつもより速くなっていたり、少し苦しくなっていたりすると分かるんだ。彼女を伴って最後のフェアウェイを歩いてきたときは、とにかく素晴らしかった」。

グレースに次ぐ3位には、2イーグル、5バーディ、2ボギーと派手な7アンダー「65」をマークした南アフリカのJC.リッチーが入った。

エルスは通算8アンダーで大会を終えた一方、同郷のヘニー・オットーは16番までを10バーディ、1ボギーで回り、残り2ホールでコースレコード更新にリーチをかけた。

2011年にこの大会を制している41歳のオットーは、上がり2ホールを1アンダーで回ればコースレコード更新だったが、17番でボギー、最終ホールをパーとし、8アンダーの「64」。通算11アンダーで大会を終えた。

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