「レース・トゥ・ドバイ」制覇のシナリオ
47試合が過去のものとなり、残りは1試合。「レース・トゥ・ドバイ」制覇を懸けた戦いは3人に絞られた。今週の「DPワールドツアー選手権」で結末を迎える2017年シーズンを制覇する可能性が残されたのは、トミー・フリートウッド、ジャスティン・ローズ、そしてセルヒオ・ガルシアのみである。
では、3人がヨーロピアンツアーナンバーワンの称号を手にするための条件は?答えは以下の通りである。
トミー・フリートウッドが年間王者になる条件
これはとてもシンプルで、現在「レース・トゥ・ドバイ」で首位に立つフリートウッドがそのままゴールテープを切るには、「トルコ航空オープン」王者のジャスティン・ローズと同位かそれを上回る順位で大会を終えればOKだ。また、ローズがトップ5入りせず、ガルシアが優勝しなかった場合もフリートウッドがヨーロピアンツアーナンバーワンの称号を手にすることになる。
ジャスティン・ローズが年間王者になる条件
現在ローズは256,737ポイント差でフリートウッドを追っているため、年間王者となるには少なくとも単独5位以上の成績が必要。フリートウッドが優勝さえしなければ、37歳のローズは単独2位でも2度目の「レース・トゥ・ドバイ」タイトルを手中に入れることができる。
ローズは2007年にバルデラマで開催されたシーズン最終戦の「ボルボマスターズ」をプレーオフの末に制覇し、ポイントランキングでアーニー・エルスを抜いて初めて欧州ナンバーワンの座を手に入れているが、果たしてその再現はなるのであろうか。
セルヒオ・ガルシアが年間王者になる条件
ガルシアの果たすべき任務はとても単純だが、決して易しいものではない。「マスターズ」王者がローズとフリートウッドを抜き去るには、ジュメイラGEでの勝利が必須条件となる。その上で、フリートウッドがトップ20圏外、そしてローズが単独4位以下で大会を終えると、我々は「レース・トゥ・ドバイ」史上最も劇的な最終戦での逆転優勝を目撃することができる。
ガルシアは過去この大会に6回出場し、その全てでトップ25入りを果たしているが、トップ5入りしたことは未だかつてない。彼の大会自己ベストは、「DPワールドツアー選手権」の第1回大会が開催された2007年の7位タイとなっている。
各選手による年間制覇実現の可能性は?
シミュレーション、統計、各選手の調子、大会の歴史などのデータを元に算出した我々の数字によると、日曜の夜にトミー・フリートウッドが「レース・トゥ・ドバイ」王者となる可能性は73パーセントと出た。ローズの可能性は24パーセントとなっており、ガルシアはわずか3パーセントとなっている。
「レース・トゥ・ドバイ」でトップ10入りする可能性のある選手は?
年間最終順位でトップ10入りすると、「レース・トゥ・ドバイ」ボーナスプール500万米ドルの分け前にありつけるわけだが、最終戦を前にしたランキングでトップ45圏内に入っている選手であれば、トップ10入りの可能性が残されている。ただし、ランキング11位のロリー・マキロイと15位のヘンリック・ステンソンは怪我で大会を欠場するためこの限りではない。