2017年 ネッドバンクゴルフチャレンジ

ツアー屈指のロングコース 南アフリカで注目の3人

2017/11/08 13:30
好調の流れで南アフリカに乗り込むN.コルサーツ(Anadolu Agency/Getty Images)

南アフリカは今季最後から2番目の行き先であり、選手たちはロレックスシリーズ第7戦へ向け、ヨーロッパの地を離れた。極めて重要な「レース・トゥ・ドバイ」タイトルの行方がまだ決定していないなか、「ネッドバンクゴルフチャレンジ」の開催コースである、美しいピラネスバーグ国立公園に隣接する難度の高いゲーリー・プレーヤーCCが選手たちを迎える。

伝統的にやり甲斐のあるレイアウトとなっているサンシティのゲーリー・プレーヤーCCでは、フェアウェイキープが難しく、2016年の「ネッドバンクゴルフチャレンジ」では平均フェアウェイキープ率が49%と、昨季欧州ツアーで2番目に低い数字を記録した。欧州ツアーの開催コースでパー3とパー4のホールの平均距離が最も長い(それぞれ217ydと465yd)同コースが、エリートぞろいのフィールドにとって試練の場となるのは間違いないところである。それら全ての要素と、さらにそれ以外の要素も考慮した上で、次の3人を注目選手としてピックアップした。

本命:ロス・フィッシャー

ロレックスシリーズ第5戦の「イタリアオープン」を含む2週連続2位を記録したロス・フィッシャーは、現在キャリア最高の状態にあるといっても過言ではない。「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」とモンツァで続けてティレル・ハットンに次ぐ2位に入ったことで、36歳のフィッシャーは「レース・トゥ・ドバイ」ランキングを6位まで上げることに成功した。このイングランド人選手のファンにとってさらに朗報なのは、大会デビューを飾った2014年にゲーリー・プレーヤーCCで2位に入るなど、フィッシャーが現在の好調を過去に力強いパフォーマンスを見せたコースへ持ち込むことである。

過去に2度サンシティの大会に出場しているフィッシャーは、トップ25入りを欠かしたことがなく、同コースでのフェアウェイキープ率は2位にランクインしている(71%)。また、彼はここでのパー5の平均スコアを4.36(28アンダー)としており、パー5の1ホールあたりのフィールドに対するスコア貢献度が+0.31と、全体のトップに立っている。1週の休みをはさみ、リフレッシュした状態で南アフリカへやって来るだけに、今週はそろそろフィッシャーの欧州ツアー6勝目が見られるかもしれない。

対抗:ニコラス・コルサーツ

シーズン最終盤へ突入し、選手たちにかかる重圧はレベルが一段階上がっているが、それはニコラス・コルサーツのパフォーマンスにも同じことが言える。先週の「トルコ航空オープン」で2位に入るなど、直近の5大会で4度のトップ25入りを果たすなど好調の波に乗っており、この流れを3年ぶりの優勝に結びつけたいと目論んでいる。“ザ・デュード”の愛称で親しまれるコルサーツは、先週、トルコの最初の2ラウンドで「64」をマークしたほか、ここ5大会の通算スコアを54アンダーとしており、今週も優勝争いに加わりそうな気配を漂わせている。

飛ばし屋として知られているコルサーツだけに、今週の7,831ydのレイアウトもお手の物であり、ティからグリーンにかけてのプレーの好調ぶりをここでも維持することができれば、彼は真の脅威となるであろう。目下コルサーツは今季の平均飛距離で6位(305.3yd)、そしてパーオン率で5位(72.6%)につけており、全てはコルサーツが今週も力強いパフォーマンスを発揮することを示唆している。

穴:ワン・ジョンフン

ルーキーイヤーとなった2016年シーズンの欧州ツアーで2勝を挙げたワン・ジョンフンにとって、「64」をマークしたゲーリー・プレーヤーCCでの3日目は、疑いようもなく昨季のハイライトのひとつだった。強風の吹いたサンシティでの1日を1イーグル、6バーディでラウンドした韓国のワンは、54ホール終了時点で3打差の首位に立ったわけだが、この日のスコアはフィールド平均に対し10.4ストロークも少ないスコアであり、ワンが注目すべき選手であることを再認識させるに至った。

昨季、「ハッサンIIトロフィー」と「アフラシアバンクモーリシャスオープン」を制した当時21歳のワンは、今季に入り「コマーシャルバンクカタールマスターズ」でも優勝を飾り、マッテオ・マナッセロ(19歳206日)、そしてセベ・バレステロス(20歳77日)に次ぐ史上3番目の若さで欧州ツアー3勝目を挙げた。その後の10カ月間では最高のゴルフを見せることができていないものの、ワンは難しいコンディションのなか、タフなコースで自身のゴルフを試すことを享受する選手であり、今週の大会を心待ちにしている。また、現在22歳のワンはこのコースのグリーンを得意としており、昨年の大会ではパーオン時の平均パット数でキャリア2番目の数字となる「1.64」をマークしている。

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