7500yd越えのロングコース ドイツで注目の3人
ヨーロピアンツアーはイングランドからドイツへと移動し、今週は「ポルシェヨーロピアンオープン」が開催される。
7,582ydのグリーンイーグルGCは選手たちに距離の長さと厳しい試練を与えるため、ティからの飛距離と正確性が重要となる。それを考慮した上で、次の3人を注目選手としてピックアップした。
本命:シャール・シュワルツェル
2011年の「マスターズ」王者は、手堅い本命の一人として今週を迎える。今年、6年前に優勝したオーガスタで3位に入った南アフリカのシャール・シュワルツェルは、その成績が大きく物をいい、現在「レース・トゥ・ドバイ」でトップ15につけている。一流選手であるシュワルツェルは、好調を結果に結びつける術を熟知しており、メジャー以外では2015年11月以来となる欧州ツアー出場を果たすハンブルグで、正にそれを狙っている。
2年前にこの大会に出場したヨーロピアンツアー11勝の32歳は、3ラウンドで60台をマークし、トップ20入りを果たしている。
滑らかなスイングの持ち主ながら、シュワルツェルはヨーロピアンツアーで飛ばし屋の一人として知られ、今季これまでの平均飛距離を299ydとしている彼の武器は、今週のコースで威力を発揮することだろう。メジャー王者の彼は、パターでも好調を維持しており、パーオン時の平均パット数は1.73で11位にランクされているほか、3パット回避率は13位につけている。
対抗:トービヨン・オルセン
ヨーロピアンツアー4勝のトービヨン・オルセンは、今週ドイツでの初優勝を狙っており、キャリア5勝目がすぐそこまで迫っているであろうことは、ここのところの好調が物語っている。
直近の5戦中、「ノルデアマスターズ」と「HNAフランスオープン」でトップ5入りを果たした27歳のオルセンは、今季のヨーロピアンツアーのスクランブル率でトップ25に入っており、高いパーオン率の維持が厳しいと予想される今週のコースでは、彼のグリーン回りの技量は重宝されることだろう。
また、オルセンはパーオン時の平均パット数で15位にランキングされているほか、パー3の平均スコアは2.96で7位につけており、ショートゲームの武器はスクランブリングだけに止まらない。
過去10カ月間にわたり安定して実力を発揮しているデンマークのオルセンは、その間に出場した17大会中、13大会で通算スコアをアンダーパーとしており、予選落ちは1度のみとなっている。
今週、「トルコ航空オープン」王者がロングゲームで安定感を見せることができれば、彼は脅威となるだろう。
穴:ベンジャミン・エベール
過去2シーズンでトップ10入りが6回と、ベンジャミン・エベールはヨーロピアンツアーにおいて安定した選手としての評価を定着させた。昇格前にチャレンジツアーで6勝を挙げたフランスのエベールは、8位タイに入ったポートスチュワートでの「ドバイデザートクラシック アイルランドオープン」では、首位タイで大会を折り返している。
タフなゴルフコースを好むエベールは、直近に出場した「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」で予選を通過したほか、トリッキーなバーセベックG&CCで開催された6月の「ノルデアマスターズ」でトップ10入りを果たしており、厳しい試練が待ち受ける今週のハンブルグのコースは彼向きであると言える。
一番好きなクラブはドライバーと明言するエベールだが、アイアンショットを一番の強みとしており、2007年の「欧州アマチュア選手権」王者の彼が、パーオン率73.5%でトップ20にランクインしているのは驚きではない。
おおらかな性分のエベールは、2015年にバートグリースバッハで開催された「ポルシェヨーロピアンオープン」で、通算10アンダーをマークして12位タイに入っている。