2017年 ライオネスオープン

「ライオネスオープン」王者 友人ガルシアの期間限定キャディから復帰

2017/06/08 07:37
浮島グリーンの17番でホールインワンを決めたセルヒオ・ガルシア(Warren Little/Getty Images)

オーストリアはスペインのホセ・マヌエル・ララにとって思い出深い土地だ。友人で「マスターズ」王者のセルヒオ・ガルシアの臨時キャディ業を終えた彼は、自身が2010年に制覇した今週の「ライオネスオープン」で今季ヨーロピアンツアー初出場を果たす。

2010年のダイアモンドCCでの優勝は、ララに翌シーズンのシード権をもたらすタイムリーな勝利となった。最終日にすばらしいパッティングを披露したララは10バーディを奪い、プレーオフ1ホール目でデービッド・リンを下し、2つ目のトロフィーを獲得するとともに、翌シーズンのヨーロピアンツアーにおける自身のポジションを確保した。

「僕が勝った2010年からコースはあまり変わっていない」と40歳のララ。「ウォーターハザードや風の強いコンディションが相まって、未だにティショットで多くを要求されるコースだね」。

ガルシアはオーガスタナショナルでグリーンジャケットを獲得した歴史的勝利の直後、レギュラーキャディのグレン・マレーが第2子の出産に伴う休暇を必要としたことで、長年の友人に臨時キャディを依頼した。

この2人にとって初めての大会となった「ザ・プレーヤーズ選手権」は、“初めて”尽くしだった。同大会はガルシアにとってメジャー初優勝後、最初の大会であり、ララにとっては初めてキャディを務めるプロの大会であり、ここ数カ月で3大会を転戦したコンビにとってはそのうちの最初の大会となったのである。

「キャディは初めての経験だったけれど、想像していたより断然難しかった。自分の選手を知らなくてはならないだけでなく、自分を取り巻く環境を理解しつつ、重いバッグを担ぎながらプレーについていかなければならないからね」

ヨーロピアンツアーで15年のプレー経験を持っているララは、早速「ザ・プレーヤーズ」の初日にガルシアがかの有名な17番ホールでホールインワンを達成するというご褒美に授かった。

「セルヒオがサンドウェッジのフルスイングか、軽めのピッチングウェッジかどちらが良いか訊いてきたので、左からの風を鑑みて、軽めのウェッジと言ったのだけど、僕の読みが的中したんだ!」

バッグを担ぎ、ゴルフコース上でいつもと違う役回りを楽しむララにとって、この期間はメジャー王者のマルティン・カイマールイ・ウーストハイゼンアダム・スコットといった面々をはじめとするヨーロピアンツアーの懐かしい顔ぶれと再会し、旧交を温める時間にもなった。

「アダムが僕のところに来て、彼がヨーロピアンツアー初優勝を遂げた2003年のカタールで一緒にプレーしたのを覚えていると言ったんだ。あれは土曜のことで、僕ら2人は大会をリードしていたのだけど、彼は昨日のことのように覚えていると言っていたよ。色々な人に挨拶する機会にもなったので良かったね」

2017年 ライオネスオープン