デンマークが「ゴルフシックス」初代王者に 6Hマッチプレーの評価は
センチュリオンクラブで開催された第1回「ゴルフシックス」は、決勝で豪州を3-1で下したデンマークが初代王者の栄冠に輝いた。
今週、ヨーロピアンツアーは、二人一組の16チームが初日のグループステージ、そして2日目のノックアウトステージを通して6ホールのグリーンサム方式でプレーして勝者を決めるセントアルバンズの大会で新しい境地を切り開いた。
日曜の夕刻に勝ち残った2チームによる厳しい戦いを制したのは、大勢のギャラリーの前でスコット・ヘンドとサム・ブラゼルを打ち破ったトービヨン・オルセンとルーカス・ビェルレガードだった。
入場テーマや打ち上げ花火など、これまでと違った演出が大会を盛り上げたが、一番のハイライトはやはりワールドクラスのゴルフであり、半年前にソレン・ケルドセンと組んで「ISPS HANDAゴルフワールドカップ」を制したオルセンは、これでチーム戦2つ目のタイトルを手にした。
土曜のグループステージでグループAを2位通過したデンマークは、フランスとイタリアをそれぞれ2-1で下して決勝へ駒を進めると、グループCを2位通過し、タイとスコットランドをノックアウトステージで破った豪州に競り勝ってトロフィーを掲げた。
決勝では3番ホールでバーディを奪った豪州が1-0とリードするも、デンマークの2人は上がり3ホールを連取してゴルフの歴史にその名を刻んだ。
「素晴らしい週だった」とビェルレガード。「ファンは最高だったし、多くの子供たちが見に来てくれたのも良かった。あの中からゴルフをやろうという子が出てきてくれれば良いね。楽しい2日間だった。こういう大会はもっとあっても良いね」。
「今日は少しシリアスに、もう少し真剣に自分の仕事をしたけれど、とにかく楽しかった。ギャラリーも楽しんでくれたんじゃないかと思う」。
「最近、僕はチーム戦で上手くいっているんだ」とオルセン。「僕が幸運を呼ぶ男なのかどうかは分からないけれどね。パートナーには恵まれていると思うよ」。
「僕は勝ちたいと願っていたけど、とにかくルーカスは最高のプレーをした。特に最後の6ホールがそうだったね。僕は少し苦しんだからね。素晴らしい大会だった。デンマークはたくさん声援をもらったから、それが嬉しかったね」。
「盛りだくさんの2日間だったね。72ホール、あるいはそれ以上プレーしたような気がするよ。6ホールというのはとても緊張感のあるマッチプレーなんだ。6ホールしかプレーしないので、全てのショットが重要な意味を持つからね」。
1番ティで大勢のファンが大声でコールをあげるなか、ブラゼルのティショットはフリンジに留まり、ヘンドは豪州にリードをもたらすバーディチャンスを迎えるも、このパットはカップを逸れた。
2番では両チームとも、見事な2打目でグリーンを捉えるも、ヘンドとビェルレガードがバーディパットを決め切れず、勝負は0-0のままパー5の3番ホールを迎えた。
3番ではヘンドとビェルレガードが特大のティショットを放つと、デンマークはオルセンが2打目をグリーン奥に外したのに対し、豪州は2打目でグリーンを捉え、ヘンドは6メートル弱のイーグルパットを迎えた。豪州はここから2パットのバーディを奪い、デンマークが寄せワンに失敗したことで、1-0のリードを奪うことに成功した。
しかし、続く4番ではヘンドとブラゼルがともにティショットを池に入れてボギーとし、パーとしたデンマークがこのホールを奪って勝負を振り出しに戻した。
5番ではビェルレガードがピンそば1.2メートルにつける見事なティショットを放つと、オルセンがバーディパットをきっちりと沈め、デンマークが2-1のリードを奪って最終ホールを迎える展開となった。
6番ではオルセンがデンマークの2打目を危うく池に打ち込みそうになるも、ボールは水際から数センチのところで留まり、ビェルレガードが見事なリカバリーをしたことで、豪州が握手を申し出て勝負が決した。
「ちょっと残念だったけれど、デンマークは良いプレーをしたし、最後の数ホールは僕らよりも少しばかりパットが良かったね。彼らの勝利は当然だね」とヘンド。
「皆にとって最高の週となった。子供たちが素晴らしかったね。子供たちが走り回ったり丘を滑り降りたりして、ゴルフコースで楽しんでいるのを見るのは素晴らしかった。それが一番重要なことだからね」。
「この大会の一部となれて最高だった。センチュリオンは素晴らしい大会を開催したね。メンバーにとっても、ゲストにとっても、ファンにとっても素晴らしい大会となった」とブラゼル。
プレーオフホールでのニアピン対決まで勝負がもつれた3位決定戦は、スコットランドがイタリアを2-1で下した。
イタリアのマッテオ・マナッセロとレナート・パラトーレは2番でバーディを奪って主導権を握るも、5番でバーディを奪ったマーク・ウォーレンとリッチー・ラムゼイが1-1の五分に戻し、6番とプレーオフ特別ホールでは両チームともにパーとして勝負は決まらなかった。
ニアピン対決では、ウォーレンがティショットを2.9メートルにつけたのに対し、マナッセロのティショットはこれに10センチ及ばなかった。