1ホールだけのプレー?順延続きの大会でレビがV王手
霧による遅延のため54ホールに短縮されることが決まった「ポルシェヨーロピアンオープン」は、フランスのアレクサンダー・レビが最終ラウンドとなる第3ラウンドを、4打差の首位で臨むこととなった。
朝霧により初日と2日目で合計7時間ほどのプレー時間が失われたが、この日も霧が発生し、3時間の遅れを余儀なくされたため、第3ラウンドを日曜にずらす決定が下された。
第2ラウンドを残り1ホールとして3日目を迎えたレビは、その最終ホールを難なくパーとし、バートグリースバッハゴルフリゾートでの通算スコアを通算17アンダーに留めた。
ロス・フィッシャーは上がり3ホールで1つバーディを奪ってフランスのレビとの差を5ストロークまで縮めたが、この日、フィールドを急浮上したのは「63」をマークし、通算13アンダーまでスコアを伸ばしたスウェーデンのミッシェル・ジョンゾンだった。
水曜の午後の時点では4人目のウェイティング選手として登録していた選手に過ぎなったジョンゾンだが、19年前に「ポルトガルマスターズ」で初優勝を飾って以来、3度目のヨーロピアンツアー制覇が視野に入ってきた。
2014年に2勝を挙げたレビもまた、ツアー通算3勝目を狙っており、仮に彼が日曜にトロフィーを掲げることになれば、豪雨のため36ホールに短縮された「ポルトガルマスターズ」に続いて、短縮された大会での2勝目を挙げることになる。
「今日はナイスショットが4つの良いパーだったけれど、また朝ここへ来て霧を目にするのは良いものではなかったね」とレビ。「でもOKさ。とにかく我慢して、2つの良いショットを打ったんだ。一つはティから、もう一つはフェアウェイからだけど、それが僕のやりたかったことの全てだから」。
「僕は夜の間、リーダーボードは見ないよ、自分のゴルフについて考え、ベストを尽くすだけだし、それが一番重要なことだからね」。
地元人気のカイマーは午前中にラウンドした残りのホールを全てパーとし、ドイツのフローリアン・フリッシュとオーストリアのベルント・ヴィースベルガーと通算11アンダーで並んだ。
前半を4バーディ、1ボギーの「32」としたジョンゾンは、後半、勢いに乗ると、11番から4連続バーディを奪った。15番と16番では連続してバーディチャンスをふいにしたジョンゾンだったが、17番でバーディを奪って更にスコアを伸ばした。
「僕はこういう状況では上手く対処できると常々言ってきたんだ」とジョンゾン。「予選カットの瀬戸際だと、自分にもっとプレッシャーをかけてしまうので苦しんでしまうんだ。自分のできることは分かっているけれど、トライし過ぎてしまうことがあるんだ」。
「こういう状況は前にも経験しているからね。あしたはできる限り良いスコアで回るよう努力するけれど、それ以外のことについては僕のコントロールの及ばないものだから。明日はできる限りのことをして、自分を誇れるように頑張るよ」。
前半を「33」としたヴィースベルガーは、2打目をピンそば2mにつけたパー5の10番でイーグルを奪うと、11番ではバーディを奪って通算13アンダーとした。しかし、ロストボールのあった12番でボギーを叩くと、グリーンをショートした14番でもボギーを叩いて後退した。
上がり4ホールで3つのバーディを奪ったフリッシュはノーボギーの「64」をマークした。
同じく「64」をマークしたブラッドリー・ドレッジは、既にプレーを終えていたジーン・ヒューゴとロバート・カールソンと並ぶ通算10アンダーで最終ラウンドを迎えることとなり、1打差でイ・スミンとマシュー・サウスゲートがこれを追っている。
「2ラウンド連続の『65』で通算12アンダーはそれなりのスコアだけど、5打差あるので、明日はとても良いプレーが求められるね」とフィッシャー。「アレックスは明らかに良いプレーをしているし、彼は短縮された大会に強いからね」。
「まだプレーはたくさん残されているけれど、あと1ラウンドだけプレーすれば良いと分かっているのは良いことだね。難しい決断だったと思うけれど、正しい決定だったと僕は思うよ」。