ザ・モンゴメリー マックスロイヤルの内幕:ビクトル・デュビッソンによるコースガイド
いよいよ今週の「トルコ航空オープン」で2015年シーズンのファイナルシリーズが幕を開けるが、今回europeantour.comでは2013年の大会覇者であるビクトル・デュビッソンと共にザ・モンゴメリー マックスロイヤルを探訪し、このベレクに佇むコースで成功を収めるための鍵を明らかにしようと思う。
2008年にオープンしたザ・モンゴメリー マックスロイヤルは、ヨーロピアンツアーで8度年間王者に輝いたコリン・モンゴメリーの設計で、アンタルヤから東へ30キロ離れたトルコの地中海沿岸地方に位置する。
全長7133yd、パー72のコースは、104エーカーにわたる絶景の松林と砂地の尾根に造成され、珍しいことに、パー5とパー3は5ホールずつあり、パー4は8ホールしかない。
「ここは僕のとても好きな場所で、心地良くプレーできるんだ」というのはデュビッソンの言葉である。
立ち並ぶ木々がコースをタイトにしているが、ラフは寛容であり、これまで2回開催されている「トルコ航空オープン」の優勝スコアは、2年前の第1回大会で優勝したフランスのデュビッソンのスコアが通算24アンダー、そして昨年優勝した米国のブルックス・ケプカのスコアが通算17アンダーとなっており、多くのバーディが見られるのは明らかなところだ。
■デュビッソンによるコース概要
「ここは的を狙っていくタイプのゴルフコースなんだ。グリーンはとても良いし、ここは僕のとても好きなコースで、心地良くプレーできるんだ」とデュビッソン。彼は優勝した2013年大会では28個のバーディを奪っている。
「グリーン上のプレーが、ここで勝った時の鍵を握っていたと思う。パットの転がりが良いと勢いが出るし、パットが決まり始めれば良いスコアがたくさん出せるんだ」。
■大きな鍵を握る上がり3ホール
180ヤードのパー3の16番、392ヤードのパー4の17番、そして558ヤードのパー5の18番からなるザ・モンゴメリー マックスロイヤルの上がり3ホールは、危険と大きな収穫が背中合わせの古典的なデザインが施されたフィニッシュとなっている。
「どちらにせよ、手に汗握るクライマックスさ」と語るデュビッソン。彼はこう続けた。
「良いパー3とパー4のあるすばらしいフィニッシュで、特にコースの最後が、イーグルやバーディ、そしてボギーと何でも起こりうるパー5になっているのはとても良いことだと思うんだ」。
ここまでバーディチャンスが多いということは、攻撃的な姿勢を貫くことでそれだけ多くの配当を手にすることができると考えそうなものだが、そうした考え方は選手のコースに対するアプローチに影響を与えるものなのだろうか。
「ここでは多くのバーディチャンスがあるけれど、それを過度に意識してはいけないんだ」とデュビッソン。
「とにかく自分のゴルフをプレーしなければならないし、もしそれで上手く行けば、自分の週になるということだよ」。
■この2年間の傾向
これまで2回開催された「トルコ航空オープン」では、576ヤードのパー5の4番が最も難度の低いホールとなっており、ヨーロピアンツアーにおける計8ラウンドでは27個のイーグルと334個のバーディが記録されている。
難度に関してその対極に目を向けると、最も簡単なホールの後には、最もトリッキーな2ホールが控えていることが分かる。
2014年大会では、ボギー以上のスコアがなんと106個もあった482ヤードのパー4の6番が最難関となっており、翌年の大会では224ヤードの過酷なパー3である5番が最も選手たちを苦しめたホールとなった。この3ホールの流れはとても興味深いと言えるだろう。
コースに幅を利かすパー5の各ホールも重要だ。デュビッソンが2年前に優勝した際はパー5のホールだけで合計14アンダーを記録していることからも分かるように、5ホールあるパー5の利を活かすかがモンゴメリーの傑作で成功を収める上での鍵となる。
それに加え、デュビッソンもケプカも優勝した年は、共に大会を通じて平均飛距離でトップ15に入り、パーオン率ではトップ5に入っているという事実が、ティからの飛距離とグリーンを狙うアイアンプレーの正確さも重要であることを物語っている。