二重の歓喜へ向け首位をひた走るドナルドソン
「D+D REALチェコマスターズ」優勝と「ライダーカップ」デビューという二兎を追うプレッシャーがかかっているにもかかわらず、ジェイミー・ドナルドソンは微笑みを絶やさずにプレーを続けている。
ウェールズ出身のドナルドソンは残念な終盤とはなったものの、2日目のアルバトロスゴルフリゾートを「69」でラウンドし、前日からの1打差の首位をキープした。
プラハで上位7位に入れば来月の「ライダーカップ」デビューが決まる世界29位のドナルドソンは、途中6ホールで4つのバーディを奪って一気に独走態勢に入るかに見えた。
しかし、38歳のドナルドソンは上がり3ホールで2つのボギーを叩き、通算9アンダーで大会を折り返すこととなった。
現在、世界ポイントリストから「ライダーカップ」欧州チーム代表入りが濃厚なドナルドソンではあるが、もし今週優勝賞金の3万ユーロを手にすることができれば、ヨーロッパの順位から選出を確定させることができる。
同組でプレーしたスティーブン・ギャラハーもドナルドソンとグレンイーグルス行きを競っている選手の一人ではあるが、ヨーロピアンツアー2勝のドナルドソンは二人の間が緊張状態にないことを明かした。
「僕らは楽しく回ったよ。ずっと良い感じの会話が続いたね」とドナルドソン。「二人ともいいプレーをした。彼も僕と同じように途中で連続バーディを奪ったから楽しいラウンドになったね。沢山冗談を言い合ったりしてね」。
前半を1アンダーの「35」で折り返したドナルドソンは、後半開始6ホールで4つのバーディを奪った。中でもティショットをピン側2メートルに寄せた3番とロングパットを決めた4番でのプレーがハイライトだった。
しかし、チップショットをミスした7番でボギーを叩いたドナルドソンは、続くホールでもグリーンを外すと、ここでもボギーを叩いたため、2日目を「67」でラウンドしたフランスのグレゴリー・ボーディーに1打差の首位で週末を迎えることになった。
トミー・フリートウッド、ギャリック・ポーテウス、そしてリー・スラッテリーのイングランド人トリオ、米国のジョン・ハーン、そしてスコットランドのギャラハーは通算7アンダーとして3位タイで並んでいる。
「また良いプレーができ、沢山のバーディを奪ったけれどボギーも幾つかあったね。明日もここ数日間と同じプレーができれば最終日へ向け良い位置につけられると思うよ」とドナルドソン。
「全体的にはソリッドな一日だったけれど、さっきも言ったようにもっと良くなる可能性もあった」。
「お粗末なショットは引きずらないようにする。7番と8番で打ったピッチショットは2つとも目測を誤ってしまった。1つは大きすぎ、もう1つは短すぎた。あれで勢いが削がれてしまったけれど、あそこまでは本当に勢いに乗っていたんだ」。
「ここは素晴らしいゴルフコースだね。ティからは寛大な造りになっているので、継続的にバーディを狙いに行けるんだ。だから、週末もこれまでと同じように果敢に攻める感じになるね」。
「良い感じでプレーできているね。今日は序盤は低調で、そのうち風がでてきたのだけど、そこからチャンスが生まれ始めた。明日以降も天候がどうなるか様子を見て、チャンスが来たらものにするようトライするよ」。
グレンイーグルスへ向け、9名の自動選出枠から僅かに洩れているギャラハーは、選考の対象となる大会が今大会と来週の「イタリアオープン」のみとなる中、この日は出だしの8ホールを1オーバーで回り、優勝争いからは脱落したかに見えた。
しかし、3番ホールで見事なティショットを放つなど、18番から5連続バーディを奪った「ドバイデザートクラシック」王者のギャラハーは7番でもバーディを奪い、後半を「31」としてこの日のスコアを「67」とした。
ポール・マッギンリー率いる欧州代表チーム入りを狙う第三の男、オランダのジュースト・ルイテンも盛り返しを見せ、前半を2オーバーで折り返しながらも後半を「33」で回り、通算3アンダーとして危なげなく予選通過を果たした。
出だしの10番から3連続バーディを奪ったボーディーは、「この順位には満足しています。今日は素晴らしいラウンドでした。とてもソリッドでしたね。このコースを本当に楽しんでいますし、この場所も本当に楽しんでいます。それ故、ここでは自信を感じているのだと思います」と述べた。