2014年 アルストム・オープン・ド・フランス

フランスでの厳しいタイトル防衛に臨むマクドウェル

2014/07/02 12:00

グレーム・マクドウェルはその輝かしいキャリアの中でもまだ達成したことのないタイトル防衛に向け今週の「アルストム・オープン・ド・フランス」に臨むことになるが、ル・ゴルフ・ナショナルでの連覇を目指す北アイルランド人の彼の前にはワールドクラスの挑戦者たちが立ちはだかることになる。

12ヶ月前にはこのパリ近郊のコースで悠々と4打差の勝利を飾った世界20位のマクドウェルだったが、今回は彼同様にメジャーを制しているマーティン・カイマー、新星ビクトル・ドュビッソン、そして現在「レース・トゥ・ドバイ」で首位に立つトーマス・ビヨーンといった主役級の選手が揃うとあって、2004年と2005年にジャン=フランソワ・ラムジーが成し遂げて以来となる大会連覇へ向け厳しい戦いを強いられることになりそうだ。

マクドウェルが最後に出場した直近の競技大会は、感動的な地元優勝へあと一歩と迫った「アイルランドオープン」だった。同大会での優勝は逃したものの、ストロークプレーの大会ではそれまで今季の最高位が6位だったマクドウェルにとっては、9月に開催される「ライダーカップ」での4大会連続出場へ向けた希望を高める結果となった。

カイマーは「全米オープン」で輝かしい勝利を飾ったことにより、既にポール・マッギンリー率いる欧州代表チーム入りをほぼ確定させてはいるが、先週地元ドイツで開催された「BMWインターナショナル・オープン」では予選落ちと残念な結果に終わっただけに、2009年にリー・ウェストウッドをプレーオフの末に破った「フランスオープン」での巻き返しに燃えている。

首と肩の負傷により、先週までの3週間は大会を欠場していたビヨーンは、先週のドイツで今季6度目のトップ10入りを果たすなど、上々の復帰を飾っており、「レース・トゥ・ドバイ」の獲得賞金を62,126ユーロとして、2位カイマーとの差を引き離した。

しかしながら、1906年より開催されている賞金総額300万ユーロの第98回大会でカイマーが優勝することができれば、ランキングでデンマークのビヨーンを抜いてカイマーがトップの座に立つことになる。

先週の「BMWインターナショナル・オープン」で初優勝を果たしたファブリシオ・サノッティは、ヨーロピアンツアーでは今季初となる2週連続優勝を目指して大会へ臨むことになる。

ヨーロピアンツアーを制した初のパラグアイ人となったサノッティは今、少なくとも20人のメジャー優勝者が名を連ねるツアー複数回優勝者の一員となることを望んでいる。

現在「レース・トゥ・ドバイ」で4位につけるウェールズのジェイミー・ドナルドソンもまた、好調を維持したままヴェルサイユへ乗り込む一人であり、サノッティが優勝したケルンでは1打差で4人により争われたプレーオフへの進出を逃し、5位で大会を終えている。

タイのトンチャイ・ジェイディーにも同様のことが言える。彼は最近行われた「ノルデアマスターズ」でヨーロピアンツアー5勝目を挙げるなど、目下絶好調である。

この他、有力選手としては、過去にこの大会を制したことのあるトーマス・レベマルセル・シーム、ヨーロピアンツアーと米PGAツアーの両方で優勝経験を持つ米国のケビン・スタドラー、プロ選手としてのキャリアを歩み始めたイングランドの新星マシュー・フィッツパトリック、そしてフランス期待の若手であるジュリアン・ブルンとジェローム・ランド・カサノバらが挙げられる。

2014年 アルストム・オープン・ド・フランス