ペパレルが混戦のリーダーボードを抜け出す
「スペインオープン」初日はイングランドのエディ・ペパレルが大混戦となったリーダーボードを頭一つ抜け出す形で首位に立つ展開となった。
PGAカタルーニャリゾートでのオープニングラウンドを「68」の4アンダーで回ったペパレルは、8人で形成される2位集団に1打差をつけ2日目を迎えることとなった。その2位集団には、大会前に本命と目されたセルヒオ・ガルシアと、その同胞のミゲル・アンヘル・ヒメネスとラファエル・・カブレラベローらがつけている。
2位集団から1打差、2アンダーには更に8人の選手がつけており、その中には「ライダーカップ」出場が有望視されるジュースト・ルイテン、そしてかつての「全英オープン」王者であるポール・ローリーが含まれる。背中と首の負傷を患っていたローリーは1月下旬以来の大会復帰を果たした。
ルーキーイヤーとなった昨年の「レース・トゥ・ドバイ」を76位で終えたペパレル。今季はこれまで10大会に出場し予選通過は僅かに3回と、苦しいシーズンを送っており、最高成績は1月のアブダビでの45位タイとなっている。「傍目には、(今日の)僕の成績はどこからともなく出たように映るかもしれませんが、これは昨年と似ているんだ」と23歳のペパレル。2013年の最高成績はウェントワースで開催された「BMW PGA選手権」での6位タイだった。
「昨年はこの時期にマイク(リー・ウェストウッドのコーチでもあるマイク・ウォーカー)と仕事をするにようになったのですが、彼は瞬時に違いをもたらしてくれました。その後、自己流で手心を加えてしまい、愚かにもそれで今年は幾分時間を浪費してしまったのですが、今は然るべき道に戻ってきたように感じています」。
「自分の実力は分かっていますし、良いプレーができれば良いスコアが出せるのも分かっています。ただ、自分のキャリアにおいて、まだ十分に良いプレーが、十分に継続的にできる段階に達していないのだと思います。でも、それもじきに到達できればと思っていますし、今日は良い兆候ですね」。
「今日はトリッキーでした。前半は殆ど無風状態で、10番のティへ行ったところで、どこからともなく風が吹き始め、バックナインはずっと風が吹いていました」。午前中の落ち着いた天気の中プレーしたガルシアは、初日を「69」と、大会前の本命として面目躍如たるラウンドとなった。
先週日曜のソーグラスでの「プレーヤーズ選手権」で3位に入ったガルシアは、12年ぶり2度目の母国でのナショナルオープン制覇に向け、前夜の寝不足を払いのけるプレーを披露した。現在の世界ランキングは7位。初日を3バーディ、1イーグル、2ボギーでラウンドした。
「自分のラウンドには満足している」とガルシア。「夕べは時差ぼけでろくでもない夜になってしまい、4時間くらいしか眠れなかった」。「自分のスイングにすごくしっくりきているわけはないけれど、なんとかインプレーに留めることができたし、バーディチャンスも幾つか作れたね。タフなコースで、フェアウェイは1年を通してプレーするコースの中でも有数の狭さだ」。「ここのラフは芝の性質もあって、フェアウェイキープをミスすると、たちまち運任せになってしまうんだ」。
ガルシアと同じく「69」で初日をラウンドしたオランダのロバート・ヤン・ダークセンは、5番でのホールインワンが大きく物を言っている。彼は211ヤードを5番アイアンで直接沈めたのである。一方、スコットランドのリッチー・ラムジーは同じ「69」でも、出だしで3連続バーディを奪っただけに、もう少し良いスコアを期待していたことだろう。