終盤に追い上げたハンセンがピッタヤラットと並び首位タイへ
ラグナナショナルでの「ザ・選手権」3日目は、ラウンドの終盤に3連続バーディを奪ったアンダース・ハンセンがパヌポール・ピッタヤラットを捉え首位タイへと浮上した。
手首の手術により6ヶ月間実戦から離れていたデンマークのハンセンは、この大会が復帰後僅か4戦目となるのだが、シンガポールでの3日目を「67」でラウンドした。通算16アンダーとしたハンセンは、3日目を単独首位で迎えこの日を「69」でラウンドしたタイのピッタヤラットと並んだ。
3位タイには首位から2打ビハインドで米国のデビッド・リプスキーとオランダのロバート・ヤン・デルクセンがつけており、5位タイにはフランスのグレゴリー・ボーディーとイングランドのクリス・ウッドが通算13アンダーで並んでいる。
ピンポジションが初めの2日間と比べると厳しくなりスコアが抑制される中、ハンセンは出だしの1番で2打目をピン側2メートルに寄せ、バーディを奪うことに成功した。その後、ショートホールの8番で4メートル弱のバーディパットを静めたハンセンは前半を「34」で折り返すと、後半はロングホールの15番でのバーディを皮切りに、16番では8メートルのバーディパットを決め、続く17番でもバーディを奪いノーボギーでこの日のラウンドを終了した。
「すごく満足している」と、ヨーロピアンツアー2勝のハンセン。「今日はショットがそこまで良くなかったのだけど、終盤何ホールかは幾つか良いパットを決めることができた」。「グリーンを捕えることはできたけれど、最初の2日間ほどは近くに寄せることができなかった」。「あの3つのバーディで締め括れたのは良かった。今日は少し風が強かったから、更にトリッキーだったね。素晴らしい締め括りだった」。
「天辺にいるのは良いものだから、明日が楽しみだ。勝負は好きだし、プレッシャーの掛かる状況下でプレーするのも好きだ。注目を浴びるからね」。
21歳のピッタヤラットは4バーディを奪うも、パー3の17番で今週2つ目のボギーを叩いてしまった。右側の池を嫌ったピッタヤラットはティショットをグリーン左へ外してしまったのである。それでも「この大会へ臨むにあたり、アジアンツアーでは3大会連続して予選落ちしていました」とピッタヤラト。「今週のこれまでの自分のパフォーマンスは確実に自信に繋がっています」。「明日は何が起ころうとも、ただ自分のゴルフをプレーしようと思います」。
ヨーロピアンツアーで挙げた2勝のうち最後の勝利を9年前に飾っている40歳のデルクセンは今シーズン終了をもって引退する予定となっているものの、この日のラウンドは「67」と大いに気を吐いた。「すごく良いプレーができているし、ティからグリーンに掛けてしっかりと打てている」とデルクセン。「グリーンではまだ少し苦戦しているのだけど」。「ただ、良い点は沢山あったから、明日は悪かった部分をなくしたいね」。
「香港と同じように、ここは短いコースだけど、ちゃんと道筋を考えねばならず、そこが僕のゴルフにあっていると思う。明日も良いプレーができればいいね」。「シーズン終了までにもう1勝することができたら素敵だね。引退前にトップ60以内に入って、もう1勝できれば最高の花道になるね」。
リプスキーは6バーディを奪うも、ピッタヤラト同様、難関の17番でボギーを叩いてしまった。12番ホールまでに3つのバーディを奪ったチリのフェリペ・アギラーは、この時点で首位に躍り出たのだが、2打目を池に落とした13番でダブルボギーを叩くと17番でもボギーを叩き、結局この日のラウンドを「72」として、通算12アンダーのまま最終日を迎えることになった。