ドラールでの優勝戦線に踏みとどまったドナルドソン
ジェイミー・ドナルドソンは僅か5名となったアンダーパーの選手の一人として、首位のパトリック・リードから3打差で「WGCキャデラック選手権」の最終日に臨むことになった。
ウェールズ出身で38歳のドナルドソンは、2日目のベストスコアとなった「70」に続き、2日目までとは打って変わって、風の落ち着いたトランプナショナルドラールのブルーモンスターでの3日目を「71」でラウンドし、スコアを通算1アンダーまで伸ばした。
単独首位には3日目を3アンダーでラウンドし、通算4アンダーとしたリードが立っており、それを2打差でジェイソン・ダフナーとハンター・メイハンが追う展開となった。
ドナルドソンは、3日目を6アンダーの「66」でまわり、猛チャージをかけたタイガー・ウッズと並ぶ4位タイにつけている。
3日目を首位から1打差でスタートしたヨーロピアンツアー2勝のドナルドソンは、1番ホールで見事なチップショットから1メートルのバーディパットを沈めて首位タイに浮上した。
ショートホールの4番でも、15メートルのバーディパットを沈めてドナルドソンは主役の座を維持するも、その後は6番と9番でボギーを叩き後退した。
しかし、ドナルドソンは13番でのボギーを挟む形で11番と14番でバーディを奪い、世界ゴルフ選手権シリーズ初優勝へと望みを繋いだ。
「楽しめているよ。タフな戦いになっているけどね」とドナルドソン。「コースはとても難しいけれど、僕自身、楽しめているし、明日もこの調子でいきたいね」。
「もう少しパットを決めないといけない。今日のプレー自体はとても良かったんだ。これからパットの練習をするので、明日へ向け何かしらの手応えが掴めたら良いね」。
「このコースはたとえ風がなくても、厳しい試練であることに変りはないんだ」。
大会を通算5オーバーで折り返し、この日は早い組でのラウンドとなったウッズは8バーディ、2ボギーの見事な盛り返しを見せた。
ロングホールの1番でバーディを奪ったウッズは、3番で4メートル弱のバーディパットを決めると、その2ホール後にも2打目をピンそば2.5メートルにつけてバーディを奪った。
その後、8番ではカップまで1メートルに寄せるチップショットから簡単にバーディを奪ったウッズは、12番と15番でそれぞれ4.5メートルと8メートルのバーディパットを沈めて素晴らしいラウンドに花を添えた。
「今日は良いプレーだった」と語ったメジャー14勝のウッズは、「良いスタートを切ることができた」と加えた。
「4番での3パット以外は、ショットも良かったしパットも決まっていたね。全体的に良い一日だったよ」。
「上位に復帰できて良かった。昨日は長くてタフな一日だったけれど、何とか耐え凌ぐことができたので今日のチャンスに繋がったんだ」。
「ちゃんとスイングできるようになったのが良かった。クラブをきちんと振り切れるまで身体がフィットしさえすればいいんだよ」。
後半を「33」で回り、3日目を「69」でラウンドしたスペインのミゲル・アンヘル・ヒメネスは通算イーブンパーとしてダスティン・ジョンソン、ザック・ジョンソンと並ぶ6位タイにつけた。
「8番で初めのバーディを奪い、バックナインに入ってからパットが決まり始めた。それで今の順位にいるというわけさ」と述べた50歳のヒメネス。
「ホールの近くへ乗せるのが難しいので、パットによる援護射撃が必要になるのだが、バックナインではそれが上手くいったんだ」。
「勝敗にかかわらず、自分のプレーを楽しみたいと思う。それが第一義。そして、それこそが先行するプレーヤーに追いつく唯一の手段でもあるんだ」。