“デザート・スウィング”第2戦へ準備万端のドーハ
アブダビでのパブロ・ララサバルの栄冠を経て、ヨーロピアンツアーの砂漠の決戦、“デザート・スウィング”は戦いの舞台をカタールへと移し、今週は第17回コマーシャルバンク・カタール・マスターズが開催される。
世界のトップ50のうちの10選手が集う今週のドーハ・ゴルフクラブには、世界各地から多くの有力選手が出場し、その中には8人のメジャー優勝経験者が含まれる。
現在世界3位であり、8年前にこのカタールの大会を制したスウェーデンのヘンリック・ステンソンは、先週のアブダビでヨーロピアンツアーでは2012年のアルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権以来となる予選落ちを喫したが、今大会では2013年シーズンのレース・トゥ・ドバイを制した勢いを取り戻したいと考えている。
この他には、世界11位のセルヒオ・ガルシア、かつての世界ナンバーワンであるルーク・ドナルド、アーニー・エルス、マーティン・カイマー、そして昨年この大会で9位タイの成績を収め2年連続2度目の出場となる現全米プロ王者のジェイソン・ダフナーらも顔を揃える。
12ヶ月前にこの大会にて息を呑む終盤のプレーでガルシアと南アフリカのジョージ・クッツェーを1打差で退けて優勝したディフェンディングチャンピオンのクリス・ウッドもカタールに戻ってくる。
ウッドは昨年の大会では最終ホールを迎えた段階で前述の二人に1打差を付けられていたのだが、池越えの202ヤードを見事な6番アイアンのショットでピンそば10フィートに乗せ、続くパットを沈めてヨーロピアンツアー初優勝を果たした。
このアプローチショットは昨年1月のヨーロピアンツアー月間ベストショットに選出されたわけだが、このショットにより、ウッドは3度の2位と19度の10位以内を経験した末、ようやくヨーロピアンツアーのトロフィーを掲げるに至ったのである。
この勝利により2013年のレース・トゥ・ドバイを30位以内で終えることに成功し、セベ・トロフィーへの出場も果たしているウッドは、この選手としてのキャリアに於ける輝かしい瞬間を追想した。
「こう早くタイトル防衛が巡ってきたのは驚きだし、これは僕にとって新しい経験になるね」と26歳のウッドは述べた。「これはツアーの中でも最高の大会の一つだし、勿論コースは僕に合っているから、再訪を楽しみにしているよ」。
「あの一週間のことは良く覚えている。初勝利の思い出は忘れることがないだろうね。あの勝利で自信と信念が強固になったんだ。それまでの4年を経てようやくあの一線を越えたことにより、今では常に良いパフォーマンスを発揮できるようになった気がするよ」。
過去にこの大会を複数回優勝した選手は二人しかいない。一人はスコットランドのポール・ローリーであり、もう一人はオーストラリアのアダム・スコットで、彼は1999年と2012年に“マザー・オブ・パール(真珠母)”トロフィーを掲げている。
トーマス・ビヨーンもまた、ここカタールでの優勝経験を持つ選手であり、彼は絶好調で今大会を迎える選手の一人でもある。レース・トゥ・ドバイ首位でカタールへと乗り込むデンマークのビヨーンは、先月のネッドバンク・ゴルフ・チャレンジで優勝しており、その後、ボルボ・ゴルフ・チャンピオンズ、そして先週のアブダビHSBCゴルフ選手権と、2戦連続でトップ10位以内に入っている。