リーが抜群の「61」ラウンドで2打差リード
クレイグ・リー(スコットランド)が、ヨーロピアンツアー史上初の「60」切りを逃したものの、「61」という素晴らしいスコアで「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ」の首位に立った。
8バーディでパーは7番ホールのみ。前半9ホールで驚くべきゴルフを展開したリーは、瞬く間にリーダーボードを駆け上がった。後半の10番ホールで更にバーディを奪い、続くホールでもパーと、歴史に名を刻むべく順調にラウンドしている様に見えた。
12番でティショットをミスしてスコアを落としたが、10フィートのパットを沈めて凌いだナイスボギー。直後のパー3、13番では素晴らしいティショットを放ち、すぐにこの日のラウンドを9アンダーに戻し、完璧な盛り返しを見せた。
素晴らしい第2打でピンに絡めた14番でもバーディを重ねたが、その後はすべてパーで終えた。
とはいえ、見事なパフォーマンスを見せたリーは、ビクター・デュビッソン(フランス)、アレサンドロ・カニサレス(スペイン)とトーマス・ビヨーン(デンマーク)らに2打差をつけ、通算16アンダーとして最終日を迎える。
リーは「気持ちよくプレーできた今までで最高のラウンドだったよ。アマチュア時代や、ハンデ戦でさえ、2桁アンダーを出したことはないんだ」と語った。
「だから、これは断然最高のラウンドだよ。ただ一つ一つのショットに集中するよう心がけた。ボールを打って、ピンに向けて飛び込んでいくのを見るのは本当に格別だったよ」
「最初の12、13ホールは最高の出来だったね。一日のうちにこんなすごいショットがまとめて打てるなんて、本当に夢みたいだったよ。ここのところかなり調子良くプレーしていたから、それがまとめて結果になった感じだね」。
更に、「心拍数モニターを着けていたらよかったね。最初から、僕の心拍数は毎分100回以上だったと思うよ」と付け加えた。
「特に心拍数が早くなるような決定的なパットもいくつかあった。まだまだ落ち着かないよ。まだまだ全然リラックスできる状態ではないんだよ」。
デュビッソンは7番と15番でイーグルを奪い、また2番と最終ホールでボギーを叩いた穴埋めをするため多くのバーディを決め、本日「66」とした。
それより一枚上手を行ったのはスペインのカニサレスだった。後半は勢いに火が点き、1イーグルと3バーディを奪った。
「10番でバーディを奪い、そしてそこから全部うまくいったんだ」と彼は述べた。
「最後に難しいパットがあったけどなんとか乗りきれたし、最終的にああいう終わり方ができてとてもうれしいよ」。
一方、ビヨーンはここまで安定感を保っており、11番で叩いたボギーは今大会2度目のボギーだった。5バーディを奪ってその穴埋めをし、初日と2日目の「66」に続き「67」をマークした。
リーが歴史を作ることができなったのは残念ではあったが、イングランドのリチャード・フィンチがパー3の13番でホールインワンを決める忘れがたい一幕もあった。フィンチは6番アイアンでホールインワンを達成し、16,950スイスフラン相当の赤と金に塗られたオメガ・シーマスター・アクア・テラ・コアキシャルを手にした。