M.クーチャーがマッチプレー王者に輝く
寒空のアリゾナで行われた「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」の決勝戦。マット・クーチャー(米国)が昨年の覇者ハンター・メイハン(米国)を破って念願の初優勝。リベンジを果たした。
昨年の準々決勝で6&5でメイハンに敗れたクーチャーは、今日は2&1で勝利し、ワールド・ゴルフ・チャンピオンの初タイトルを獲得した。
またイアン・ポーター(イングランド)は今大会4位に終わったものの、世界ランキングでは25か月ぶりとなるトップ10に返り咲いた。ヨーロッパのライダーカップ代表、ポールターは、過去4年で2度も優勝トロフィーを取り損ねている。彼は準決勝で4&3でメイハンに敗れ、最終ホールにもつれ込んだ3位決定戦でもオーストラリアのジェイソン・デイに敗れた。
メイハンは4番でボギーを叩き1ダウンとなるまで、今大会これまで追いかける展開は一度もなかった。しかし彼は前半を終えて4ダウンと苦しい展開に追い込まれていった。クーチャーは10番と11番を落とす。続く12番(パー3)では、メイハンがティショットでピンそば4フィートにつけた。しかしクーチャーも大事な12フィートのバーディパットを決め、このホールはともにバーディで分け合った。
クーチャーは続く13番(パー5)でもバーディを奪い3アップとしたが、続く14番ホールはメイハンが奪い返し、再び2アップ差。15番をバーディで分け合った両者は、16番(パー3)でクーチャーがティショットをスタンドに打ち込みボギー。メイハンとの差は、ついに1アップまで縮まった。そして17番は共にティショットをバンカーに入れたが、メイハンのライは悪く、リカバリーにも手こずり、クーチャーが勝利を収めたのだった。
午前中の準決勝では、クーチャーは3ボギー、1ダブルボギーを叩きながらもデイを破った。しかし出入りの激しかったクーチャーは3バーディも決めており、デイを破るのには十分なラウンドとなった。デイは、前半の不調が最後まで尾を引き、クーチャーに軍配が上がった時にはトータル6オーバーという散々な内容だった。
3アップで迎えた10番で、クーチャーはティショットを大きくフックさせ、アンプレヤブルを宣言し、このホールを落とした。その後12番までは共に分け合ったものの、583ヤードの13番(パー5)で今度はデイがダブルボギーを叩き、このホールを落としてしまう。
2011年には準決勝進出を果たしたクーチャーは、「今日はずいぶん風が強かったので、難しいラウンドだったよ。だからパープレーには満足さ」と振り返る。敗れたデイは、準々決勝で勝利したあと十分な休養を取ったにも関わらず「今日の僕はシャープな状態ではなかった」と、語った。「今日はスタートから元気がなかった。精神的なミスも多かったんだ。僕は勝利を彼(クーチャー)にあげてしまったようなものだよ」。
準決勝、決勝を振り返ってクーチャーはコメントを残した。「6試合を戦って、こうして優勝できるなんて、本当に信じられない気持ちだよ。いまこうして夢が叶って、本当に特別な気持ちだ」。「僕は以前ハンターが僕とのマッチプレーでやってのけたようなプレーをしようと思って決勝戦に挑んだ。でも今日の彼は、彼自身が誇りに思うほど素晴らしいゴルフをしたよ」。