母国で輝きを見せるフィチャートとヴァンジル
ダレン・フィチャートとジャコ・ヴァンジルがリーダーボートのトップに名を連ねたことにより、イーストロンドンゴルフコースで開催されているアフリカオープンで4年連続となる地元南アフリカ人選手による大会制覇の公算が高まった。
フィチャートは「65」で回り通算15アンダーとし、ヴァンジルも上がり2ホールをパーで切り抜けスコア「68」でフィチャートに並びトップに立った。前日までトップに立っていたアジウソン・ダ・シルバ(ブラジル)だが、8番ホールで痛恨のトリプルボギーを叩き、3日目を1オーバー「73」とし、トップと2打差の3位に後退した。
強い風がトーナメントリーダー達のスパートを阻むまでは、エミリアーノ・グリーロ(アルゼンチン)とジョージ・カンピーロ(スペイン)がそれぞれ「64」と「63」というスコアを出し、当初3日目は好スコアが期待できる1日になると思われた。ブラジルのダ・シルバは2位に3打差の首位で3日目をスタート。そして3番ホール(パー5)ではセカンドショットをピンまで8フィートにつけイーグルを奪い、これでヴァンジルに4打差とリードを広げていた。
既にコース上にいたフィチャートも好スタートを切っており、最初の8ホールで4バーディ、そして3番ホールでは20フィートのパットを沈めイーグルを奪った。一方、ヴァンジルも3番、6番、7番ホールでそれぞれバーディを奪う落ち着いたフロント9だった。
しかしダ・シルバの8番ホールによって勝者の行方はわからなくなった。彼はティショットをバンカーに入れ、バンカーから出すのに2打を要してしまった。その後フェアウェイからのショットをダフり再びグリーン横のバンカーへ。そして2パットを叩きこのホールをトリプルボギーとしてしまった。
これによりフィチャートとヴァンジルはトップに浮上。フィチャートは9番ホールと17番ホールでスコアを落としたが、13番ホールからの3連続バーディでバック9もアンダーパーのラウンドをキープした。
「風は確かに強くなってきたね」とフィチャート。「フェアウェイは谷になっているからあまり風を感じなかったけど、でも徐々に風は強まり、その影響は出たと思うよ」
セントオマーオープンの覇者フィチャートはトップ3の中で唯一のヨーロピアンツアー優勝経験者だが、最終日を前にそれにおごることはなさそうだ。「1打1打に集中して打ち、1ホール1ホールを大事に戦うつもりだ」と彼は加えて言った。「ジャコは彼自身の初勝利に挑んでくるだろう。でも彼はまず僕を越えないとならない」
いまだ優勝こそしていないが、ヨーロピアンツアーで12度のトップ10フィニッシュを果たしているヴァンジルは、この日の後半は強風に見舞われたが、それでもスコアをまとめたことに満足しているようだ。「とにかくパーにまとめて早くホールアウトすることを目指したんだ。今やれることをやるべきだと思った。もちろん25アンダーまでスコアを伸ばせていたら素晴らしかったけれど、15アンダーは悪くないし、また明日、どうなるか見てみようじゃないか」。
グレゴリー・ボーディ(フランス)は「67」で回り通算12アンダーとした。グリージョ(アルゼンチン)はボーディに1打差の5位につけている。