イーグルで勝利を勝ち取ったギャラハー

ステファン・ギャラハー（スコットランド）は、「オメガドバイデザートクラシック」にて、非常に素晴らしい形で9年越し2回目の欧州ツアー優勝を飾った。

スコットランド出身選手は16番ホールでイーグルショットを決め、今大会5回目のイーグルを奪い、リチャード・スターン（南アフリカ）を引き離した。

1アンダー、「71」で終えたギャラハーは通算22アンダー、3打差をつけ優勝した。しかし最終ラウンドは目を見張るものだった。

3打差のトップで迎えたこの日、ギャラハーが16番ホールで110ヤードのアプローチショットを決めるまでは、スターンが元ヨーロピアンアマチュアチャンピオンに1打差まで詰め寄る接戦となった。

「非常に喜ばしいことです」と、これまで出場した404戦の欧州ツアーで唯一の勝利となる2004年セントアンドリュースでタイトルを獲った38歳は述べた。「長い時間かかったので余計に嬉しいです。年とともに成熟してるんでしょうかね」。

「今週は4回ショットを直接決めましたが、最近の大会ではこれがないと勝てません。そしてちょっとしたマジックも必要でしょう」。

ギャラハーは、1番ホールで風が強いコンディションの中3パット、その後2番ホールでもボギーを叩いた。ドライバーショットを木の中へ打ち込み、6フィートのパーパットも外してしまったのである。

しかしそのホールで、一緒にラウンドしていたスターンはチップショットを2フィートの位置につけ、バーディを獲った。

ギャラハーも負けじと次の3番ホールではバーディ。しかし8番でまたもボギーを叩いてしまい、一打ビハインドとなった。

しかし9番ホールでは奇跡に近い、林からのリカバリーショットを見せた。ボールはフラッグから僅か2フィートの所まで近づいた。そこをバーディとして追いつくも、10番ホールでドライバーショットをブッシュの中へ入れてしまった。

ペナルティドロップを行い、15フィートのパットを決め、なんとかパーで凌いだ。しかしスターンは砂場からの素晴らしいリカバリーを見せ、再度首位の座を奪い返す。

しかし続く11番ショートホールでまたしても状況が変わった。スターンがグリーン右の砂場からのリカバリーに失敗したのである。

ギャラハーは12番ホール、2日前に木の枝にボールを挟んでしまった所と同じ林に再度打ち込んでしまう。しかしここをパーで切り抜けたギャラハーに対し、同じくティショットを外したスターンは、グリーンを捉えられず2ホール連続となるボギーを叩いた。

ギャラハーは結果としてトップにたったが、この日二人の間で9回目の動きを見せたロングホールの13番でスターンは2パットのバーディを獲った。

熱戦が繰り広げられる中、スターンが15番で3パットしたことにより形勢は大きくギャラハーに傾き、迎えた16番、スターンはプレーイングパートナーがラフからの残り110ヤードのショットを直接叩き込んでホールアウトするのをただ見ているしかなかった。

これはギャラハーにとって今大会5回目のイーグルだ。1回目は7番アイアンを直接決めた初日の6番ホールだった。そしてスターンはこのホールでまたも3パットを叩き、両者の差は一気に4打まで広がった。

スターンは17番でバーディを奪った。しかし最終パー5の2打目はホスピタリティスイートの前でバウンドし、池の横にある石の付近で止まった。そこからなんとかパーをキープするのが精一杯だった。
この勝利でギャラハーは公式世界ゴルフランキングで60位に入る見通しとなり、「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」に出場することになる。そしてトップ50入りすれば、オーガスタでの「マスターズ」へ初参加できるのだ。

ギャラハー
「マスターズは、私が唯一参加したことのないメジャー大会です。いつも私の子供達と一緒に家のテレビで見てましたから、もちろん参加できることを夢見ています」。

「私の今年最初の計画は、トップ50入りして（2014年にグレンイーグルスで開催される）ライダーカップに参加する事です」。

チリ出身フェリペ・アギュラーとデンマーク出身トービヨン・オルセンは3位タイ。リー・ウェストウッドは最終パー5の2打目を水に入れてしまい、4位タイとなった。

スターンはここで勝利できなかったことに悔しさを隠しきれない様子だが、背中の怪我により成績が残せなくなっていた2010年、2011年シーズン以来のベストパフォーマンスとなった今週には前向きな要素が溢れていた。

「2位は勿論良い結果なのはわかっています」と語ったスターン。「しかし、一旦トップと並んでいたわけですから、たった1打で大きな差を生みます。全てはあの16番ホールですね、本当に」。

「精一杯やりましたので、落ち込んではいません。」