2023年 ドバイ デザートクラシック

「ヒーロードバイデザートクラシック」で知っておくべき5つのこと

2023/01/26 14:30
マキビンと肩を並べるマキロイ(Oisin Keniry/Getty Images)

今週はエミレーツGCにて、今季「ロレックスシリーズ」第2戦である「ヒーロードバイデザートクラシック」が開催され、世界ナンバーワンのロリー・マキロイ(北アイルランド)が、2023年に入り初めてティアップすることになる。同大会について知っておくべき5つの重要事項は、次の通り。

「ロレックスシリーズ」第2戦で続くデザートスイング

第1回「ヒーローカップ」、そして「アブダビHSBC選手権」と、アブダビでの2連戦で始まった今年のDPワールドツアーは、アブダビHSBC選手権に続くドバイでの「ロレックスシリーズ」連戦の2戦目へと突入することになる。「ヒーロードバイデザートクラシック」は、中東4連戦の3戦目にあたり、今週は世界をリードするゴルファーたちがこの地に集結する。アラブ首長国連邦での連戦は、来週アルハイマGCで開催される「ラアス・アル=ハイマ選手権 by フェニックスキャピタル」へとタスキが渡ることになる。「ドバイデザートクラシック」は、2022年に初めて「ロレックスシリーズ」へと昇格し、今年も5大会で構成される同シリーズの一環として開催され、今季は今後、「ジェネシス スコットランドオープン」、「BMW PGA選手権」、そして「DPワールドツアー選手権」が「ロレックスシリーズ」として開催されることになる。

逃し続けてきた「ロレックス」制覇達成でエルスに肩を並べたいマキロイ

エルスに並べるか(David Cannon/Getty Images)

今週は、大会最多勝タイ記録達成を狙うメジャー4勝のマキロイが、プロ初勝利を挙げた地に帰ってくる。33歳のマキロイが優勝すれば、1994年、2002年、そして2005年にダッラートロフィーを掲げたアーニー・エルス(南アフリカ)の持つ大会最多勝記録に並ぶことになる。2009年に当時ティーンエイジャーだったマキロイは、ジャスティン・ローズ(イングランド)に1打差を付けて大会初制覇を遂げると、2015年にはアレックス・ノレン(スウェーデン)に3打差を付けて勝利を再現した。彼がこの大会に出場するのは今回が13回目であり、これまでマジリスコースでは驚異的な9度のトップ10入りを果たしている。また、今大会の優勝には、彼にとって「ロレックスシリーズ」初制覇というインセンティブも含まれている。今大会のヘッドラインを飾る北アイルランド人選手は、2022年に米PGAツアー記録となる3度目の「フェデックスカップ 」制覇を遂げると、4度目の欧州ナンバーワンとなり、欧米ツアー2冠を達成した。

フィールド詳細

大会23回目の出場 (Angel MartinezGetty Images)

今週はマキロイやその他のDPワールドツアーのスター選手に加え、世界アマチュアランキングの頂点に立つスウェーデンのルードヴィッヒ・アベルグがフィールドに名を連ねている。これまでDPワールドツアーの2大会に出場している23歳は、出場した2018年「ノルデアマスターズ」と2021年「スカンジナビア・ミックス」で予選通過を果たしている。彼は大学ゴルフの2022-23年シーズンをトップで終え、PGAツアー大学ポイントでトップランクに立ったことで、今回の招待を受けることとなった。チャレンジツアー昇格組の一人で、北アイルランド出身の若手有望株であるトム・マキビンも、今大会に出場する注目選手の一人となっている。経験値という意味ではその対極に位置するのが、51歳で出場した「アブダビHSBC選手権」で5位に入り、ツアー最年長優勝記録を塗り替えそうになったメジャー3勝のパドレイグ・ハリントン(アイルランド)だ。大会2勝のスティーブン・ギャラハー(スコットランド)は、23回目の「ドバイデザートクラシック」出場を果たすことになる。2013年と2014年にこの大会を制覇した48歳のスコットランド人選手は、この大会で連覇を遂げた唯一の選手でもある。

象徴的な大会

DPワールドツアーにおいて中東で最も長期にわたり開催されている「ドバイデザートクラシック」は、今回が34回目の開催となる。1989年に第1回大会が開催された「ドバイ デザートクラシック」は、ドバイクリークG&YCで開催された1999年と2000年の2回を除き、エミレーツGCを舞台としてきた。また1991年は、湾岸戦争のため、中止を余儀なくされた。長年にわたり、年間スケジュールにおいて最も注目度の高い大会の一つとなってきたこの大会では、複数のメジャー王者を含む数多くの世界最高のゴルファーたちが成功を収めてきた。このところの7大会では、大会初優勝者が生まれており、昨年はビクトル・ホブランがノルウェー人選手として初めて「ロレックスシリーズ」制覇を遂げた。賞金総額が900万米ドルに増額された今大会では、果たして誰が日曜の午後にツアーで最も切望されるトロフィーの一つを掲げることになるのか?

ツアーのグリーンドライブがドバイで最高潮に

2023年の「ロレックスシリーズ」は全大会がカーボン・ニュートラルになるという先週の発表を受け、今週はDPワールドツアーの主催するグリーンドライブの一環として、様々な取り組みが予定されている。「アブダビHSBC選手権」同様、エミレーツGCではペットボトルは一切使用されず、食品廃棄物は全て堆肥化されることになる。電力に関しては、1000平方メートルのソーラーパネルが設置されることで、7000リットルの燃料削減が実現し、発電機は全てバイオ燃料での稼働となる。土曜と日曜には、自宅での植樹が可能となるシードボール作成教室など、様々な無料ワークショップの開催が予定されている。また、昨年の300本を上回る2000本の干ばつに強いケジリの木が植樹される。駐車料金は、1台50AEDとなる。なお、エミレーツGCはGEO公認であり、これはゴルフにおける最高基準の持続可能性水準を満たしていることを意味する。

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