2022年 イタリアオープン

「イタリアオープン」で知っておくべき5つのこと

2022/09/14 14:37
地元イタリアの期待を背負うフランチェスコ・モリナリ(写真は2021年AT&Tペブルビーチプロアマ)

今週のDPワールドツアーは、「ライダーカップ」開催予定コースであるマルコ・シモーネGCを訪れる。ローマの同コースで開催される今週の第79回「DSオートモービルズ イタリアオープン」では、共にメジャー王者であるロリー・マキロイ(北アイルランド)とマシュー・フィッツパトリック(イングランド)、さらには世界10位のビクトル・ホブラン(ノルウェー)を始めとする、欧州代表入りを目指す選手たちが、キャプテンであるルーク・ドナルド(イングランド)を魅了するべく、ティアップする。

看板選手たちが集結
来年の「ライダーカップ」開催コースで競技としてプレーできる機会とあり、ここ2年間をかけて改修されたコースで開催される今週のフィールドに、そうそうたる面々が集まるのは、決して驚きではない。

メジャー4勝のロリー・マキロイは7月の「全英オープン」で3位に入ると、8月「ツアー選手権」で優勝し、新記録となる3度目のフェデックスカップ制覇を果たすなど、好調を持続させたまま初めてイタリアの大会に出場する。

DPツアーランキングで首位に立つ北アイルランド人選手に加え、今大会には「全米オープン」王者のフィッツパトリック、そして同じく国際的なスター選手ホブランやツアー6勝のうちの3勝目を2017年「イタリアオープン」であげたティレル・ハットン(イングランド)らが出場する。「イタリアでプレーするのはこれが初めてだけど、イタリアのファンは情熱的だと聞いているので、新しいチャレンジを経験することに興奮している」とマキロイは述べている。

「ライダーカップ」にフォーカス
2023年9月25日から10月1日にかけて、ローマ郊外のマルコ・シモーネGCで第44回「ライダーカップ」が開催されると、イタリアは同大会の開催された7カ国目となる。

イタリアのナショナルオープンは、「ライダーカップ」選考レースの第2戦にあたり、最終的には欧州ポイントリストの上位3名に加え、世界ポイントリストの上位3名が隔年開催の同大会への切符を手にする。

その後、ドナルドはキャプテンズピックでさらに6人の選手を選出し、米国代表と対戦する12人編成のチームを完成させる。今週はドナルドに加え、副キャプテンのトーマス・ビヨーン(デンマーク)とエドアルド・モリナリ(イタリア)も永遠の都にやって来るとあり、来年9月のローマへ向けた1年に及ぶ選考レースでの貴重ポイントを獲得するべく、多くの選手が選考資格の正当性をアピールするだろう。

ニコライ・ホイゴーが初優勝地を再訪
1994年に続き、2度目のマルコ・シモーネ開催となった昨年のイタリアのナショナルオープンでは、ニコライ・ホイゴー(デンマーク)がDPワールドツアー初優勝を遂げ、歴史を作った。

スイスで開催された「オメガヨーロピアンマスターズ」で双子の兄弟であるラスムス(デンマーク)がツアー3勝目を挙げた翌週、ニコライは18番でバーディを奪い、1打差をつけて初優勝を確定させた。

この結果、ホイゴー兄弟は2週連続でツアーの大会を制覇した初の兄弟となった。最後に大会の招待を得た選手だったニコライは18番グリーンにて兄弟で優勝を祝福した後、ラスムスの成功が彼が躍進を遂げる上での起爆剤となったと明かした。この勝利を含め、彼は2021年シーズンを力強く締めくくっており、「ポルトガルマスターズ」で2位に入ると、「DPワールドツアー選手権」では4位に入り、シーズン全体のランキングを8位で終えた。その後、21歳は2月の「ラスアルカイマー選手権」を4打差で制覇し、ツアー2勝目を挙げている。

3組の兄弟
今週のフィールドに名を連ねる兄弟は、ホイゴー兄弟のみではない。昨年同様、この大会では、世界のゴルフで最も認知されている2兄弟の1組であるフランチェスコとエドアルドのモリナリ兄弟も揃い踏みする。

さらに今週イタリアでは、2019年大会で2位に入ったマシュー・フィッツパトリックと、彼の弟であり、2019年と2021年の「ウォーカーカップ」に出場するなど、輝かしいアマチュアでのキャリアを経て今年の「ホライズン アイルランドオープン」でプロデビューを飾ったアレックスも揃ってティアップする。

2022年はツアー50周年の節目を祝う年となっているが、今週アレックスがDPワールドツアーでの優勝を果たすと、フィッツパトリック兄弟は揃ってツアー制覇を果たした史上5組目の兄弟となる。果たして、今年は新たな歴史が作られることになるのか?

地元ファンの期待を背負う
1925年の第1回「イタリアオープン」以降、5人のイタリア人選手が地元での勝利を飾っているが、大会がツアーに組み込まれた1972年以降では、フランチェスコ・モリナリが大会制覇を果たした唯一のイタリア人選手となっている。

地元ファンの前で優勝した2006年から10年後の2016年大会で勝利したことでモリナリは初めてツアーの同一大会で2勝したイタリア人選手となった。「イタリアオープンに心を踊らせる理由はたくさんある」とモリナリ。「僕はこの大会を愛しているし、みんなも知っての通り、僕は過去にこの大会で成功を収めているけれど、自分自身もそうだし、他のイタリア人選手もそうだけど、この大会にはマルコ・シモーネや、ローマの見どころを大々的に紹介したい思いがあるんだ」

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