「スコットランドオープン」の注目選手
ヨーロピアンツアーの「レース・トゥ・ドバイ」は今週開催の「ロレックスシリーズ」第2戦、「スコットランドオープン」でルネサンスクラブへの帰還を果たす。
スターぞろいの今週のフィールドで王者の称号を手にするのは、果たして誰になるのだろうか?我々の識者が注目する選手は次の通り。
スカイスポーツのプレゼンターであるキット・アレキサンダー、かつて欧州女子ツアーで選手やコーチとして活躍し、プレゼンターでもあるソフィー・ウォーカーは、それぞれ次の3選手を優勝予想に挙げた。
キットの予想
トミー・フリートウッド
ヨーロピアンツアー5勝のフリートウッドは、17位タイに入った先週のアイルランドで、調子が上がっていることを十分に証明した。昨年ルネサンスクラブでプレーオフの末、アーロン・ライに敗れた彼は、優れたリンクスプレーヤーであり、2019年の「全英オープン」で2位に入ったほか、「ダンヒルリンクス」でも2度2位に入っている。成績次第では「ライダーカップ」代表の座を確定できるということも、彼のモチベーションに火をつけるだろう。
リチャード・ブランド
この48歳は、人生最高の調子を謳歌している。彼は「ベットフレッドブリティッシュマスターズ」でヨーロピアンツアー初制覇を遂げると、その後、「メイド・イン・ヒンメルランド」で3位タイに入り、先週の「ドバイデューティーフリーアイルランドオープン」では4位タイに入った。また、彼は「全米オープン」では、最終的に50位タイへ順位を下げたものの、36ホール終了時点で首位に立った。伸ばし合いの展開になったとき、彼が十分にバーディを奪えるかが唯一の懸念材料だが、彼の調子と自信の持ち様は、注目に値する。
ガリック・ヒーゴ
今週序盤の雨により、グリーンがある程度寛容になっており、風がそこまで強まらない予報であることから、優勝スコアは通算20アンダー超えになることが予想される。この若き南アフリカ人選手はバーディマシーンであり、これまで彼が挙げたヨーロピアンツアー3勝の優勝スコアは、19アンダー、25アンダー、そして27アンダーだった。また、彼は1ラウンドの平均バーディ数を4.82とし、ヨーロピアンツアーでは同スタッツで7位にランクインしている。彼は6月の「パルメット選手権」で、米PGAツアー初優勝も果たしている。
ソフィーの予想
ジョン・ラーム
このスペイン人選手は、先月トーリーパインズにてメジャー初制覇を遂げた。「アイルランドオープン」2勝(2017年、19年)の彼は、優勝候補筆頭としてスコットランドの地に降り立つのである。スペイン北部の海岸で育ったラームは、今週の優勝争いの要素となり得る海岸の気候や風に慣れ親しんでいる。世界ナンバーワンは人生で最高の状態にあり、トータルのストロークゲインドと平均スコア(69.6)で米PGAツアーを席巻している。
ベルント・ヴィースベルガー
私が個人的に優勝候補として推すベルントは、ルネサンスクラブで開催された2019年の「スコットランドオープン」で優勝している。ヴィースベルガーのショットは力強く、今年はパーオン率を71%としているが、これは砲台で捉えるのが難しいグリーンに対して、極めて重要な能力である。世界56位のヴィースベルガーは、(ライダーカップの開催される)ウィスリングストレーツ行きにあと少しのところまで迫っており、この上ないタイミングで調子を上げてきている。
コリン・モリカワ
カリフォルニア出身の彼は、我々の大半がウェッジで打つショットより、6番アイアンのショットを近くに寄せることができる。彼の175~200ヤードのショットのピンまでの平均距離は27フィート(約8.2メートル)となっている。これは、このスタッツでトップの記録であり、ライバルに対してショットで差を付けるツアープレーヤーとしては、必要不可欠な能力である。今季トップ10入り7回を記録し、世界ゴルフ選手権1勝を挙げているモリカワは、グリーンを狙うショットのストロークゲインドで首位に立っており、フェアウェイキープ率では9位につけている。彼は私にとって「全英オープン」の優勝候補筆頭であるため、フィル・ミケルソンが2013年にそうしたように、ウォームアップを兼ねたこの大会で優勝しない道理はないと思う。