ツアーとチャリティ活動が育むケニアの若きキャディたち
ケニアにはヨーロピアンツアーで他にない重要な地位を占めるチャリティ団体が存在する。
ヨーロピアンツアーは過去数シーズンにわたり、ケニアの青年や子供たちの生活を好転させてきたチャリティ団体、グラッズハウスと共に同団体の取り組みに携わってきた。
これらの子供たちにとって、時にゴルフが重要な役割を果たしたこともあり、ヨーロピアンツアーは「ケニアオープン」のキャディとして、かつて路上生活をしていた子供たちを受け入れてきた。
この取り組みの詳細は次の通りである。
グラッズハウスとは?
13年前にモンバサにてビクトリア・ファーガソンとフレデリック・“ボーキー”・アコーラにより設立されたグラッズハウスは、これまで港湾都市モンバサ周辺の経済的に恵まれない青年や子供たちにカウンセリングや訓練の場、そして何よりも重要な住居を提供することで、その多くの生活を劇的に向上させてきた。
ファーガソンの祖母グラディスの名に由来するグラッズハウスは、スポーツクラブとして発足したが、その後、チャリティ団体として登録され、ビピンゴリッジゴルフリゾートとの提携を通じて若者たちが同クラブのキャディとして雇用される機会を設けてきた。
「我々はスポーツクラブとして始まりました」と語るのは、共同設立者の一人であるビクトリアの父であり、現在グラッズハウスのチェアマンを務めるクリフ・ファーガソンだ。
「手を差し伸べるため、我々はスポーツ用具、靴、そして衣服を提供し始め、その後、金銭の提供も始めたのですが、ある日、私の会計士にチャリティ団体として登録すべきだと言われたので、グラッズハウスを設立しました」。
ヨーロピアンツアーにおけるグラッズハウス
その後、ヨーロピアンツアーの基金による援助を受け、プロキャディ3人が子供たちへの手解きを行うようになると、プロジェクトは更なる発展を遂げ、成長した子供たちの何人かは、近年ケニアで開催された大会でキャディを務めるまでになった。
「ヨーロピアンツアーへ出向き、資金面での援助を請うと、良い返事を頂けましたので、我々はその資金でヨーロピアンツアーのキャディ3人をケニアに招き、子供たちに10日間のトレーニングを行ってもらうようにしました。これはゴルフに従事する50人で始めました」とファーガソンは述べた。
「以後、ヨーロピアンツアーは選手たちのキャディとして、『ケニアオープン』に何人もの子供たちを招待してくれ、今では毎年6人が大会を通じて選手たちの相棒を務めています」。
昨年の「ケニアオープン」では、その一人としてアンナ・エイチングがスイス人選手マルコ・イテンのキャディを務めた。
「僕らは月曜と火曜の練習ラウンドで一緒にラウンドし始めたんだ」とイテン。
「僕は、彼女はここで最高のキャディの一人だと聞かされていたけれど、彼女は完璧な仕事をしてくれた。彼女にはかなり助けられたね」。