10代のホイゴーがモーリシャスで歴史的勝利
ラスムス・ホイゴーがプレーオフまでもつれ込んだ激闘を制して「アフラシアバンク・モーリシャスオープン」で優勝を飾り、史上3番目の若さでヨーロピアンツアー制覇を遂げた。
デンマーク出身の18歳は、72ホール目でバーディを奪って通算19アンダーとして、イタリアのレナート・パラトーレ、フランスのアントワン・ロズナーと並び、勝負の行方はヘリテージGC開催では3大会連続となるプレーオフへともつれ込んだ。
パー5の18番で行われたプレーオフ1ホール目で、ホイゴーは優勝の懸かった3.6mのイーグルパットを外したが、2ホール目ではロズナーとともにバーディを奪うと、3ホール目で同様の距離のバーディパットを沈めて勝利を手にした。
今大会において、ホイゴーは18歳271日でツアー制覇を遂げたが、これまで彼よりも若年でヨーロピアンツアー優勝を飾ったのは、17歳で2勝したイタリアのマッテオ・マナッセロとニュージーランドのダニー・リーの2人だけである。
2018年に双子の兄弟のニコライ、ジョン・アクセルセンとともにアイゼンハワートロフィーを勝ち取って名を上げたホイゴーは、同年にニコライと「ジュニアライダーカップ」にも出場している。
ニコライは昨年の「KLMオープン」でセルヒオ・ガルシアに次ぐ2位に入っているが、21世紀生まれの選手として史上初めてQスクール突破を果たしたホイゴーは、出場わずか5大会目にしてのヨーロピアンツアー制覇となった。
またこれにより、彼はデンマーク人選手によるヨーロピアンツアー最速優勝記録を塗り替えた。これまでは、2018年「ライダーカップ」でキャプテンを務めたヨーロピアンツアー15勝のトーマス・ビヨーンによる出場24大会目での初制覇が同国の最速記録だった。
「夢がかないました」とホイゴー。「素晴らしいですね。こんな若さでヨーロピアンツアーにてプレーできること自体、夢のような話なのに、勝ってしまったのですから、信じられないくらい驚いています。言葉では言い表せないですね。次の挑戦が楽しみです」
「とにかく我慢してプレーするように努め、できる限りバーディチャンスにつけて、パットが入るかどうかというプレーを続けました」
「(プレーオフでは)失う物は何もないと思っていましたし、今日は一日ドライバーが良かったですね。18番では3回続けて良い2打目を打ち、3度目でやり遂げることができました」
正規ホールで、ホイゴーは首位と1打差で最終日をスタート。2打目をピンそば2.1mにつけた1番でバーディを奪うと、パー5の2番では3.6mのイーグルパットを沈めて2打差の単独首位に抜け出した。
パラトーレは2番でバーディを奪うと、傾斜を上手く利用した4番では1m弱のバーディパットを沈めて2位タイに浮上した。
ホイゴーは4番でチップショットをミスすると、5番では第2打がまともなスタンスから打てない状況となり、2ホール連続でボギーをたたいた。
先の組で回るパラトーレは、6番で長い下りのフックラインを読み切って首位に抜け出すと、パー5の7番では2パットのバーディを奪ってリードを2打差に広げた。
パラトーレは短いパー4の9番で、ティショットをグリーン脇まで運んでスコアを伸ばし、「31」でハーフターンしたが、続く10番で3パットのボギーを喫すると、その直後に後続集団に飲み込まれ、5人が首位タイで並ぶ状況となった。
この先頭集団には、10番で15mのバーディパットを沈めたホイガールト、そして1番と3番でボギーをたたきながらも、見事な盛り返しを見せて通算18アンダーとしたロズナーもつけた。
ロズナーはワンオン可能なパー4の5番でバーディを奪うと、パー5の7番、さらには10番と11番でもバーディを奪って首位タイに浮上した。
通算18アンダーの首位タイ集団は、その後7人に膨れ上がるも、14番で2パットのバーディを奪ったロズナーが一歩抜け出すことに。
一方、パラトーレは13番で寄せワンを失敗するも、続く14番でリカバリーを見せると、見事なチップショットを見せた18番でバーディを奪い、クラブハウスターゲットを定めた。
その後、18番ではホイガールトが2パットのバーディを奪って通算19アンダーとしたのに対し、ロズナーはレイアップからのパーが精一杯となり、勝負はエクストラホールへ。プレーオフ1ホール目でパラトーレが池につかまったことで、優勝争いはホイゴーとロズナーによる一騎打ちとなった。
通算18アンダーの4位タイには、この日ノーボギーの「64」をマークした南アフリカのルイ・デ・イェーガーのほか、ベルギーのトーマス・デトリー、スコットランドのグラント・フォレスト、そしてフランスのベンジャミン・エベールと、この日一時は首位タイまで順位を上げた4人が入った。
通算17アンダーの8位にはフランスのホバン・シオシーグリストが入り、さらに1打後方の9位タイには同じくフランスのジュリアン・ガーリア、南アフリカのオリバー・ベッカー、米国のキム・シバン、そしてスコットランドのコナー・サイムが入った。