石川遼が43人抜きの急浮上! トップ10入りも視野に
予選通過圏外(65位タイ以上)の2オーバー70位タイから「タイランドゴルフ選手権」2日目を迎えた石川遼は、5バーディ1ボギーの「68」をマーク。通算2アンダー、27位タイに浮上して決勝ラウンドへ進出し、「明日で20位ぐらいまでもっていければ、最終日にトップ10も狙えると思う」と言葉にも力強さが戻った。
2オーバーで出遅れた初日を「内容的には悪くなかったし、手応えもあった。ちょっとした噛み合わせが悪かっただけ」と、改めて振り返った石川。プレー自体は初日と大きく変えることなく、「変わったとすれば、ドライバーを少しだけ修正できたかな、という点と、パッティングのタッチ。その2つが上手くいったので結果が出せたと思う」とギアを噛み合わせた。
初日に時おり大きく曲がってボギーの引き金になっていたドライバーは、18ホールを通して安定。ショートすることが多かったパットも、「上りで逆目のラインでも良い感じで打てていた」とタッチをアジャストし、前半からバーディを重ねた。2番(パー5)、3番と3メートルのチャンスを決めてイーブンパーに戻すと、距離の短い10番ではフェアウェイからのアプローチを1メートル弱に絡めて1アンダー。早くも“安全圏”へと食いこんだ。
14番のティショットでは、フェアウェイに運んだボールが目土されたディボットに入る不運。しかし、「その時は予選のことも考えていなかったし、内容も良かった。メンタル的にも、ある程度の余裕があった」と動じることはなかった。「ピンが運よく奥目に切られていたので、8番アイアンでハーフトップ目に打って、低いフェードでいけるイメージが出しやすかった。それが思ったところに打てましたね」と、約160ヤードからピン奥3メートルにつけてバーディ奪取。石川のショットの好調を示す、隠れたスーパーショットだった。
最終18番はフェアウェイからの2打目をグリーン右に外して唯一のボギーとしたが、「明日に向けて気が引き締まる感じかな、と思う」と余裕の構え。その表情も、ダブルボギーフィニッシュで終えた初日のそれとは対照的だった。(タイ・チョンブリ/塚田達也)