2年連続マスターズ出場を決めた松山「どうしてもあの場所に戻りたい」

2011/10/04 16:19
ザ・プリンス パークタワー東京にて、シンガポールから帰国の松山英樹が会見を行った

シンガポールで開催された「アジアアマチュア選手権」で2年連続優勝を果たし、日本人一番乗りで、来年の「マスターズ」の切符を手に入れた松山英樹(東北福祉大2年)が現地から帰国、4日(火)都内ホテルで会見を行った。「調子が良いと言える状況ではない中で、良いスコアを出せたことは不思議なくらい。でも気持ちを最後までキープ出来たことが大きかった」と今大会優勝の勝因を振り返った。

出場前から優勝を意識して臨んだという松山は、「最初から最後まで勝ちたいと思って出場した試合は初めてというほど、最後まで緊張は解けず、足の震えが止まらなかった。その中でどれだけ良い成績が出せるか、どれだけ気持ちで持って行けるかというのも今回の課題だった」と、大会連覇に懸ける並々ならぬ思いがあった。

2連覇という大功のほかに、今大会どうしても勝ちたかった理由が松山にはある。それはオーガスタの芝をもう一度踏みたいという、夢の舞台を踏んだ者にしか味わえない強い想いだ。「今年出場したマスターズで、18番でのスタンディングオベーションを受けてから、どうしてもあの場所に戻りたい気持ちになった」。

東北福祉大阿部監督と喜びの会見を行った松山英樹

松山は今年4月に行われた「マスターズ」で日本人史上初のローアマチュア賞を獲得。二度目の「マスターズ」に向けて、「今年出た経験を活かして臨みたい。まずは予選通過して、来年もローアマチュアでシルバーカップをもらえるように。さらに今年の成績を上回りたい」と先を見据える。

この日、会見場に現れた同大学の阿部監督は「ひとつひとつ試合を積み重ねる毎に、技術同様、気持ちの面でも大きく成長出来たように思います。まだまだ学ぶことはたくさんある。大学を卒業してプロになる、それまでの間に身につけなければならないことを学んで欲しい」と松山の成長を見守る。

松山の次戦は13日(木)から始まる「日本オープンゴルフ選手権競技」。昨年の大会では最終日、優勝争いに加わる3位タイの大健闘を見せた。「今年もローアマの獲得と、通用するかどうか分からないけど、1打1打に集中して悔いの残らないように臨みたい」とリベンジに挑む。(東京都港区/糸井順子)