金谷拓実「プロになるうえで必要な経験」 マスターズ出場権かけてアジアアマに10人出場
アジア太平洋ゴルフ連盟とオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ、R&Aが主催するアジア太平洋地域のアマチュアナンバーワンを決める大会「アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権」(静岡・太平洋クラブ御殿場コース)が10月3日から4日間の日程で行われる。17日にオンラインでの会見が開かれ、歴代覇者の金谷拓実、出場するアマチュアの中野麟太朗(早大)らが出席した。
優勝すれば翌年の海外メジャー「マスターズ」、「全英オープン」の出場権が手に入るとあって、アマチュアにとって最も勝ちたい試合のひとつ。シンガポールで行われた2018年大会を制した金谷にとっても大きな通過点となった。「中島啓太選手たちとの優勝争いに勝てて、マスターズや全英オープンに出場するチャンスをいただけた。プロになっていくうえで、必要なものをたくさん経験させてもらった」と思い入れの強い大会を振り返る。
当時20歳の金谷は3位スタートの最終日に「67」を出し、代々木高3年だった中島啓太を2打差で振り切ってメジャーへの切符をつかんだ。日本勢の大会制覇は10、11年を連覇した松山英樹以来2人目。その2年後の21年大会では中島がリベンジを果たし、マスターズでのプレーを実現させた。
「同年代のミンウ・リー(オーストラリア)選手や、いま世界で活躍している選手たちとアマチュアのころから競い合えて、大会を通じて友だちになれたり、いまでも会場で会うと当時の話をしたりする。アジアアマならではの経験」。大会での体験は、プロの世界で勝ち抜くうえで財産になっている。
今年、日本勢は世界アマチュアランキングで日本勢最上位の103位につける中野(9月11日付)のほか、日本勢2番手で114位の隅内雅人、今年の「日本アマチュア」で4位に入った福住修、2年連続でナショナルチームメンバーに選ばれた松井琳空海、本大志ら国別では最多の10人がエントリーした。10、20代の若手が多く出場する中、昨年の「日本ミッドアマチュアゴルフ選手権」を制した47歳のアマチュア豊島豊もアジア圏のアマチュアの頂点を目指す。
会見で中野は「アジアアマは将来世界で戦うための良い“体験”だと思っている。初出場(28位)だった昨年は苦い思いをして、自分のゴルフを見つめなおし、練習のモチベーションになった。今年はこの大会に勝って来年のマスターズに出ることをずっと目標にしてきた。優勝を狙って、全力でプレーしたい」と意気込んだ。
大会の日本での開催は、松山が制した10年大会(埼玉・霞ヶ関カンツリー倶楽部 西コース)以来2度目。会場となる太平洋クラブ御殿場コースは18年にリース・ジョーンズ氏の設計、松山の監修で全面改修を行った。
<出場する日本人選手一覧>
福住修/フクズミ シュウ(専修大)
古瀬幸一朗/フルセ コウイチロウ(東北福祉大)
小林翔音/コバヤシ ショオン(日大)
丸尾怜央/マルオ レオ(日章学園高)
松井琳空海/マツイ リウラ(香川西高)
本大志/モト タイシ
中野麟太朗/ナカノ リンタロウ(早大)
佐藤快斗/サトウ カイト(東北福祉大)
隅内雅人/スミウチ マサト(日大)
豊島豊/トヨシマ ユタカ