腕&裾まくりはダメ、服装は“品のある”範囲で アマチュアにも厳格なオーガスタルール
◇女子アマチュア◇オーガスタナショナル女子アマチュア 練習日(5日)◇ジョージア州・オーガスタナショナルGC(6365yd、パー72)
決勝ラウンドが「マスターズ」会場のオーガスタナショナルGCで行われるとあって、アマチュアの試合とはいえ厳格なルールが敷かれている。そのひとつがキャディのユニフォームだ。
マスターズでは、キャディは全員白いつなぎの着用がマストだが、今大会では“推奨される服装”として事前にドレスコード(服装規定)が告知されている。例えば…
・白い襟付きシャツと、カーキ色のズボンまたはショートパンツ
・2インチを超える大きさのロゴやブランディングは禁止
・予選ラウンドではビブと白いハット、決勝ラウンドでは白いユニフォームとアンダーシャツ、緑のハットが提供される(※ユニフォームはクラブに返還、ハットはキャディが保管できる)
・袖を肘の上にまくり上げるのは禁止、ズボンはくるぶしより上にまくり上げることも禁止
・帽子を横向き、または後ろ向きにかぶってはいけない
・シューズは白で、滑らかなゴム底のもの
…などなど、とても細かい。「クラブの伝統を尊重するよう、敷地内では控え目で、きちんとした見出しなみを保つようお願いします」というのが大会側のコメント。選手にも同じく推奨ルールがあり、パンツやスカート丈は“控え目(conservative)”、ロゴサイズは1個3インチ×5インチ(75㎜×130㎜)以内。配置や数は“品のある(good taste)”範囲で…とされている。
歴史をさかのぼれば、マスターズが始まった当初、選手は専属キャディを帯同できなかった。大会側が用意するキャディを使うのが習慣になっており、そのキャディがもともと着用していたのが白いジャンプスーツだったという。
ちなみに今大会の現地キャディによると、マスターズで選手の専属キャディが登場するようになったのは1980年代に入ってから。悪天候のため、大会側が用意したキャディがスタート時間に集まらなかったことがきっかけなのだとか。
伝統を守りつつ、時代や状況に合わせてルールを変えてきたオーガスタ。いまではルールの告知方法も現代的で、オーガスタ女子アマに関しては大会専用のスマートフォンアプリを用意。専用のパスワードを入れてアプリを開けば、組み合わせやスコアはもちろん、日ごとの注意事項やホールロケーション、ハンドブックが確認できる。
とはいえ、マスターズ期間と同じようにコース内への電子デバイス(携帯電話など)の使用と持ち込みは禁止だ。これは選手とキャディはもちろん、ギャラリーも、メディアも一緒。所持しているところを見つかって即退場…なんてことにならないよう、ご注意を。(ジョージア州エバンス/谷口愛純)