日本アマに向け調整は万全! 石川遼がベストジュニア獲得
埼玉県の嵐山カントリークラブで開催された「埼玉オープンゴルフ選手権大会」の最終日。前日の予選ラウンドを3アンダー7位タイで通過した石川遼を一目見ようと、2300名を超えるギャラリーが会場に詰め掛けた。そして、今回会場入り口に設置された募金箱には総額110万円もの寄付が集まり、運営費の補助と地元埼玉県内のジュニア育成や障害者への支援に使われる予定だ。
前日もパッティングに苦しんだ石川だが、この日もバーディパットが決まらず苦しい展開が続いた。最初にスコアが動いたのは7番。ドライバーでのティショットを低く打ち出し、フェアウェイ右サイドから軽いドローボールでセンターに運んだ。
残り90ヤードのセカンドショットはサンドウェッジでピン奥にキャリーで運ぶと、バックスピンでカップまで1メートルにピタリとつけた。このバーディパットを慎重に沈めバーディ。
初日は参加人数が多く、ハーフターンで40分に及ぶインターバルが入ったが、この日は決勝ラウンドで人数も半減。休憩なしで後半に入った。その直後の10番、ドライバーショットでピンまで残り45ヤードのビッグドライブを見せると、サンドウェッジでピン左1.5メートルに2オン。全国高校ゴルフの東京予選(若洲GL)から使用している長尺パターも慣れてきたようで、このバーディパットも確実に決めた。
しかし、続く11番パー3では8番アイアンでのティショットがグリーンに届かず、15メートルのアプローチを残す。サンドウェッジで1.5メートルに寄せたが、フックラインを読みきれずボギーとしてしまう。
それ以外のホールはすべてパー。今日1アンダーで通算4アンダーの15位タイで競技を終えた。安定していたといえなくもないが、バーディパットがカップにけられたり、なかなかスコアを伸ばせずに笑顔も少なめ。途中、リズムを崩しイライラしていなかったかと聞かれると、「キレてないですよ!」と右手人差し指を立てておどけた表情を見せた石川。「ラウンド中は感じなかったが、クラブハウスに戻ったら疲れが出ちゃいました。どうしてもパッティングのラインが読みきれなかった。思ったところには打てるようになってきているので、日本アマは期待できます」と語った。
試合は9アンダーで斉藤拓也プロ。初日8アンダーで首位に立ったアマチュアの渡辺悠は11アンダーまで伸ばしていたが、17番でスコアを崩し、全体では3位タイ。それでもベストアマチュアを獲得。表彰式では優勝した斉藤がスピーチし、大会関係者に対するお礼を述べたあと、締めの言葉に「今日の笑顔は100点です」と言うと会場内は爆笑。これには石川も「あれはやられましたね」と脱帽だった。