ドレスコードに“特別ルール” サウジアラビア初開催の女子ツアー
欧州女子ツアーは28日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月から開催を延期していた「アラムコ サウジ女子インターナショナル」および新規のアマチュア参加型団体戦「サウジ女子チームインターナショナル」をジェッダ近郊のロイヤルグリーンズGCで、それぞれ11月に実施することを発表した。サウジアラビアで行われる史上初の女子ゴルフトーナメントでは、選手が着用するウエアも注目されている。
英テレグラフによると、昨年12月の時点で選手たちはイスラム圏の王国における服装の規制から、ロングパンツの着用を義務付けられる可能性があった。スカートやショートパンツでプレーする選手が多い女子ツアーだが、今大会はひざ下丈よりも長いパンツを推奨し、半袖ポロシャツでの出場を認めるという。大会のプロモーション映像に出演した7選手も同様のコーディネートで登場した。
History to be made in Saudi Arabia with $1.5 million golf week @royalgreens_ksa ⛳️ 🇸🇦
— Ladies European Tour (@LETgolf) 2020年9月28日
$1M Aramco Saudi Ladies International presented by PIF, 12th-15th Nov
$500,000 Saudi Ladies Team International, 17th-19th Nov#SaudiLadiesIntl | #SaudiLadiesTeamIntl | #LadiesFirst pic.twitter.com/rdlDHt5G21
公共の場で女性は肌を露出しないのが一般的なイスラム圏の服装規定。とくに教義に厳格なサウジアラビアでは、外国人もアバヤという黒いガウンを着用する。ツアーの最高責任者アレクサンドラ・アーマス氏は大会中の選手の服装について、「こうすべきと言われたわけではなく、これは現地の習慣にならうことが適切であるというアドバイス」と説明。国のしきたりを尊重しながら競技性も重んじ、髪の毛や顔、腕全体を隠すことまでは求めなかった。
個人戦の「アラムコ―」の賞金総額は100万ドル(約1億556万円)で、同ツアーでは「AIG女子オープン」(450万ドル)、「ASIスコットランド女子オープン」(150万ドル)に次ぐ今季3番目の高額賞金大会になった。
サウジアラビアでは近年、女性の自動車運転が許可されたり、レストランで男女別の出入り口が撤廃されたりと女性の権利に関する見直しが政府主導で行われている。また、昨年から欧州男子ツアー「サウジインターナショナル」を開催。潤沢な資金を元手にタレント選手を招待出場させている。