1998年 健勝苑レディス・道後

古川千尋、久しぶりのツアー勝利

1998/04/12 18:00

「まず勝ちたい」と語っていた野呂奈津子はスコアを沈めることができず、またも勝利のお預け。古川千尋(旧姓・中島)が本当に久しぶりのツアー勝利。
古川ももう34歳。プロ入りして12年になる。88年にはダンロップレディスにも優勝したことがあったが、このところあまりパッとした成績を上げられないでいた。これで一気に自信回復、昔の中島千尋時代の強さを取り戻すかもしれない。

古川は5バーディ、3ボギー。アウトで貯金し、インで吐き出しながらの70。「信じられない気持ちです。スタートで2打差だったし、だめもとという感じでした。スコアカードを提出してから、やっと勝てた・・という実感です」
提出所でスコアカードを読んでいるうちに涙が出始めた。ツアー初勝利から10年。長かった。「ゴルフをやめようかと思ったことも何回もありました。プロになるまでは順調だったし、アメリカのQスクールにも合格したし、順調だったから・・・」
ゴルフなんてなんとかなるわよ、と思っているうちにスランプに嵌まっていた。「それを反省しながら10年、やっていたようなものです」

野呂奈津子は2番3番の連続ボギーが痛かった。「いきなり出だしのボギーはダメですね。緊張しなかったんだけど、緊張しなさすぎた」
15番で古川のリカバリーショットを見て感心してしまった。「うまいなーと感心していたら、なんというか、グッと行く気持ち、自分が行く!という気持ちがなくなってしまって・・2位は複雑な気持ちです」

1998年 健勝苑レディス・道後