吉田弓美子が逆転で今季2勝目!
◇国内女子◇サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント 最終日◇イーグルポイントゴルフクラブ(茨城県)◇6,474ヤード(パー72)
予選2日間でのツアー最多アンダー記録となる16アンダーをマークした表純子。2位以下に5打差の大量リードを奪っていたが、最終日は思うようにスコアを伸ばせず苦戦。5打差を追いかけてスタートした吉田弓美子が通算16アンダーで吉田をとらえ、プレーオフに突入した。
共に今季6月に1勝を挙げている好調な2人の戦いは、1ホール目で決着がつかず2ホール目に突入。2ホール目も互いに2オンに成功。7メートルのバーディパットを外した表に対し、ピン奥6メートルから吉田がバーディパットを決めて大逆転勝利。今季2勝目を果たした。
通算13アンダーの3位タイには金田久美子とアン・ソンジュ(韓国)。2人は6アアンダーでスタートし、最終日に7ストローク伸ばし猛チャージを見せたがプレーオフ進出には至らなかった。
5位タイは通算12アンダーの中村香織、比嘉真美子、北田瑠衣、通算11アンダー8位タイには飯島茜、恒川智会、李知姫(韓国)の3人が続いた。大会連覇を狙った木戸愛は、最終日に4ストローク伸ばして通算8アンダー、大会ホステスプロの堀奈津佳や横峯さくらと並び21位タイとなった。
<吉田が大逆転勝利!表純子とのプレーオフを制す>
「嬉しいです。こんなに早く複数回優勝できるとは思っていませんでした」。5打差を追いかけてスタートした吉田弓美子が、「ベストを尽くすことだけを考えた」と、序盤から先輩・表純子の背を追い猛攻をかけた。1番では、第2打をピン50センチに絡めてバーディ発進とした吉田は、前半の6番、8番ではそれぞれ5メートルを沈めて、首位を独走する表にプレッシャーをかける。
じわりとその差を縮める吉田は、11番(パー5)では残り60ヤードを56度のウェッジで2メートルに寄せ、これを沈めて1打差と迫った。迎えた13番では吉田がバーディ、表はこのホールをボギーとしてしまい逆転に成功するが、「ホール数も残っている。まだこれから」と仕切り直した。15番では、表がバーディを奪って再び首位タイに並ぶと、「『キターっ』と思いましたね。バーディパットを先に決められ、入れ返そうと思いました」と、吉田の闘志に火が点く。最終18番を両者パーとし勝負はプレーオフへと持ち越された。
18番ホールで行われたプレーオフ1ホール目は、ともにパーで引き分け決着がつかず。カップ位置を切り替えて迎えた2ホール目、吉田が「入れたら勝ち」と狙って行った難しい6メートルの下りラインを読み切り、長い戦いを大逆転で制した。吉田が大好きだという先輩・表との苦しく長い戦いは、「ただひたすら楽しかった」と、終始笑顔で戦況を楽しんだ。
吉田の今大会での優勝は、今季「ニチレイレディス」に続く2勝目。会場となったイーグルポイントゴルフクラブの所属プロとして、吉田を支えたクラブに最高の形での恩返しとなった。2日目を終え、「優勝したら、クラブのみんなと記念撮影したい」との思いを口にしていた吉田。その思いはこの日実現する。「研修生当時から一緒に練習していた仲間にあった。自分の優勝がみんなの励みになってくれればいい」と、喜びと感謝に目を潤ませた。