決めたい!執念のバーディパットで具が10年ぶり2度目のタイトル
国内女子ツアーのメジャー第1戦「日本女子プロゴルフ選手権コニカ杯」は、劇的な幕切れで勝敗がついた。主役は、先週2年ぶりに通算20勝目を挙げたばかりの具玉姫だった。
初日に4アンダーで単独首位に立った具は、「疲れている」と言いながら2日目、3日目も1つずつスコアを伸ばした。最終日は首位の藤野オリエと1打差の単独2位からスタート。前半1バーディ、4ボギーで3アンダーまで後退。この時点で首位の藤野とは4打差になった。
しかし、後半10番、12番でバーディを奪うと、単独首位になってしまった。というのは、この12番で藤野が2回池に入れるトラブルに見舞われ一気に4ストローク落としてしまったのだ。
これで気落ちした藤野に再度浮上する元気はなかった。突然首位になってしまった具、、同じく最終組でラウンドする西塚美希世にチャンスが巡ってきた。前半1オーバーで折り返した西塚は、13番でバーディを奪い具を捕らえた。そのまま終盤までもつれるかと思ったが、続く14、15番で西塚がボギー。具も15番でボギーを叩き、1つ前の組でラウンドする木村敏美に並んでしまった。
5アンダー3位からスタートした木村だが、この日は6番パー5でボギーを叩き、残りはすべてパー。最終18番ホールもピン横5メートルにつけ、入れれば優勝が見えてくるという状況だったが、ボールはわずかにカップの左側を通過してしまった。
そして最終組の具はセカンドショットでグリーン奥のカラーに運んだ。入れればもちろん優勝、パーなら木村とのプレーオフという状況で、具はキャディにピンを抜かせた。「何とか決めたい」まっすぐと読み打ち出したボールは、くだりの難しい傾斜をものともせず、7メートル先にあるカップの中に姿を消した。
「公式戦は特別のもの。本当にうれしい」という具が、10年ぶり、2度目の栄冠をつかんだ。