石川遼は最終18番で競り負け ハン・ジュンゴンがV 賞金王にキム・キョンテ
◇国内男子◇カシオワールドオープン 最終日◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知)◇7315yd(パー72)
1打差を追う2位からスタートしたハン・ジュンゴン(韓国)が1イーグル、5バーディ、1ボギーの「66」をマークし、通算15アンダーとし逆転で今季初優勝を飾った。石川遼と首位で並んで迎えた18番パー5でイーグルを奪い、勝負を決めた。2012年の今大会以来、3年ぶりのツアー通算3勝目となった。
最終ホールでは1Wのティショットをフェアウェイに運び、残り273ydを3Wで放った2打目はピン右手前3.5mにつくスーパーショット。会心のイーグルで鮮やかな逆転優勝を呼び込み、笑顔でガッツポーズを作った。
1打を争う緊迫した大詰めの場面で2発の完璧なショットをつなげたハンに、最終組で争った石川遼も舌を巻く。「プレッシャーがかかっていた場面で、いつもと変わらないドライバーとフェアウェイウッドが打てる。ショットに、積み重ねてきた“太いもの”を感じた」。
ハンの言葉にも自信がみなぎる。「自分のショットとパットだけに集中していければ、優勝もできるし賞金王にもなれると思う」。今週の優勝により、次週のツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」出場権も獲得。「最後まで良い成績を残したい」と、トレードマークとなった黒縁眼鏡の奥にある目を光らせた。
首位から出た石川は7バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの「68」でプレー。通算14アンダーの2位で終え、今季2勝目は逃した。前半スコアを伸ばし後続との差を3打に広げた。12番でティショットを大きく左に曲げてOBとし、ダブルボギー。14番でもボギーを叩き逆転を許した。17番のバーディで首位に並び、18番でもバーディを奪ったが、優勝には1打届かなかった。
通算11アンダーの3位で、前年覇者の片山晋呉が続いた。通算10アンダーの4位には藤本佳則と永野竜太郎が並んだ。
逆転賞金王には今大会の優勝が必須だった賞金ランク2位の宮里優作と同3位の池田勇太はそれぞれ27位、12位に終わった。このため、31位で大会を終えたランク1位のキム・キョンテ(韓国)が、2010年シーズン以来2度目の賞金王に決まった。