1997年 カシオワールドオープンゴルフトーナメント

日下部光隆、大きな勝利を飾る!

1997/11/30 18:00

このままジャンボの優勝で決まり!という試合展開。しかし終盤、まさかの3連続ボギー。優勝争いはにわかに混沌としてきたが、18番の2オンでここから抜け出したのが日下部光隆。先週まではシードも危なかった男が、一気に大きな勝利を飾った。

ずっと日下部はボードを見ていなかったという。おまけにスコアをひとつ勘違いしていた。「まさかジャンボさんがボギーホギーと打つとは思っていなかった。一つリードされてるとばかり思っていた。グリーンに上がる前にボードを見て、やっとわかった」
スコアボードをしっかり見て、ようやく納得した。「これで宮瀬が2パットで、オレも2パットなら勝てるのかと・・・」

ギャラリーの応援がすごかった。鹿児島のコースに来たのは23歳。「独り者なんだし、日本ならどこでもいいやと」やってきた。それ以来6年。結婚もし、子供もでき、家も建てた。 「ギャラリーに勝たせてもらったようなものです。クサカベ!と声がきこえました。いままで最終組でラウンドしたことはありますが、自分が主役になったのが嬉しかった」

ジャンボや中島常幸に憧れてプロになった世代なのだという。「この人と優勝争いをして優勝したいというのが夢でした」という。その夢が、実現した。
「これで2年間、予選会に出なくてもいいと思うと嬉しく嬉しくて。初優勝のときより嬉しいです。今度勝つときは、きちんとスコアボートを気にしながら勝ちたいですね」

1997年 カシオワールドオープンゴルフトーナメント