2009年 LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ

さくら、逆転女王へ「チャンスは30%」

2009/11/28 17:07
5番でバンカーに刺さった球を見て、しばし思案する横峯さくら

いつもはクラブを一巡して終わる朝のショット練習だが、この日は終わってからもう一度5Wを打ち込んだ。その微かな不安は、序盤から現実のものとなってしまった。

ティショットが右にスライスしたかと思うと、次は左に真っ直ぐ突き抜ける。4番で3パットのボギーを叩くと、209ヤードの5番パー3では、5Wで放ったティショットがグリーン右サイドのバンカーのあごに突き刺さり目玉となる。アンプレも考えたという横峯だが、何とか一発で脱出させると、3打目で2.5mに寄せる。しかし、このボギーパットはカップをかすめ、横峯は思わず天を仰いだ。

「落ちましたね、結構」と、珍しく感情を露にした横峯。「それがゴルフというのは分かっているけど、この日じゃなくても…」と、大事な3日目に訪れた試練にくじけそうになる。

しかし、8番でグリーンの外からチップインバーディを奪い、続く9番ではティショットを左の林の中に入れたが、見事なリカバリーでパーセーブ。「吹っ切れるじゃないけど、割り切りました」と、粘りを見せる。

15番で5mのバーディパットを沈めて3アンダー、続く16番ではアプローチを寄せきれずにボギーとしたが、直後の17番では第2打を1mにつけてバーディとし、再び3アンダーへと戻す。「コースに負けました」という横峯だが、傷口は最小限に留めて、この日「73」。首位と5打差、諸見里とは1打差の5位タイで、最終日に臨むこととなった。

「チャンスは30%くらい。とりあえず自分のプレーをして、最終戦だしこのコースは色々なドラマがあると思うので、そこに入れるようにプレーしたい」と、最後まで人事を尽くし、あとは天命を待つだけという横峯。いずれにせよ、今シーズンの戦いはあと18ホールで決着する。

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