横峯さくら、優勝に迫るも今季4度目の2位
「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」の最終日、横峯さくらは首位の辛ヒョンジュ(韓国)とは5打差ながら、最終組で今季初優勝を目指してティオフした。
1番ホールは2日目にイーグルを奪った2オン可能なパー5。逆転に向けて是非ともバーディは獲りたかったが、ティショットを右のバンカーに入れてしまってパースタート。3番でボギー、9番パー5では2オンを狙った第2打が、左からせり出す松の枝に当たって、そのまま木の上に止まってしまい、アンプレヤブルのダブルボギー。「本当に運が無いなと思いました」と、前半だけで3つスコアを落として2アンダーに後退した。
「ここ(最終組)に居ていいのかな?」と思ったという横峯だが、「このコースは何が起きるか分からないので、ティショットをフェアウェイに運んでセカンドだなと。パターの調子は悪くなかったので、後半2アンダーを目標にしました」と、すぐに切り替える。
14番でバーディを奪うと、昨日までの難易度2位の15番でピン下4mを沈めて連続バーディ。通算4アンダーに浮上して、スコアを落とした辛と申智愛(韓国)に1打差まで迫った。
迎えた最終ホール。ティショットを右のラフに入れた横峯は、残り188ヤードの第2打に9Wを振り抜いた。左足が浮き上がるほどに体勢を崩しながらのショットは、グリーン手前のラフで跳ねて、見事2オンに成功する。「見た目はバンカーに入ったかなって思ったけど、拍手があって載ったことが分かってびっくりしました」と、自身も驚くショットで逆転優勝に望みをつなぐ。ティショットをバンカーに入れて優勝争いから脱落した申に対し、フェアウェイからグリーン手前に運び、アプローチを20cmにつけた辛。パーが確実な辛に追いつくには、横峯はこの13mのパットを入れるしかない。
慎重にラインを読んだ横峯。30cmほど左に曲がるフックラインに載った横峯の球は、するするとカップに向かう。だが、「オーバーするつもりで打ったけど、届かなかったです」というこのパットは、カップ手前数センチで無情にも動きを止めた。
「惜しいですか?まぁ、そうですね。でも最後のパットは、狙ったことは狙ったけど、神懸りがないと入らないと思ったので」と、あくまで冷静な横峯。「今日は気持ちを切らすことなく後半出来たので、自分にとってプラスになりました」と、今季4度目の2位も前向きに捉えていた。